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2010年7月17日 (土)

沖縄民謡「平和の願い」

 「平和の願い」をいま毎日、練習している。サークルで仲間のおじいが「これはいい唄だよ」といって、工工四(くんくんしー、楽譜)のコピーをくれた。これだけでは、歌の旋律がわからないので、図書館でCDを借りて聞いた。「うん、やっぱりいい唄だ」。ようやく歌えるようになってきた。

 「♪沖縄てる島や 何時も戦世い やしやしと暮らす節や何時か でい我ったこの島沖縄 平和願らなこの沖縄」が一番の歌詞だ。まだ日本復帰前に作られた曲のようだ。平識(へしき)ナミさんの作詞、名曲「芭蕉布」を作った普久原恒勇(ふくはらつねお)さんの作曲である。ベトナム戦争が続き、米軍基地から出撃していた時期。米兵による住民の狙撃をはじめ事件、事故も続発した。「やすやすと暮らせる時はいつくるのか」といって「平和を願うこの沖縄」と歌う。

 いまでも、イラクやアフガニスタンに出撃してきたので、基地の中は「戦時」である。島の一角ではいまなお「戦世」は続いている。5年前にヘリコプターも落ちた。「やしやしと暮らせない」のだ。

 4番の歌詞はこんな内容だ。「♪思事や一道 恋しさや大和 やがて御膝元 戻る嬉しや」。「思う事はただ一つ 恋しい祖国日本、やがてお膝元に戻るうれしさよ」。ここを歌うとき、複雑な思いがよぎる。恋しい祖国への復帰とは、米軍基地の重圧がなくなり、平和で安全は沖縄になることが願いだったはず。「お膝元に戻るうれしさ」は実現できたのだろうか。いまも、米軍基地はそのまま居座る。そればかりか、普天間基地は「国外、県外へ移設」と鳩山首相が約束していたのに、元の辺野古に舞い戻ることで日米が合意し、県民の声にはまるで耳を貸さない。みんな裏切られた思いである。この唄に込められた「平和の願い」が実現するのはいつだろうか。 

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音楽」カテゴリの記事

コメント

民謡のタイトルに「○○節」と付かない、ストレートなところがいいですね。これを勧めたオジーはどんなところが気に入っているんでしょうね。o(*^▽^*)o安保が適用されなかった返還前と、返還されてからもなお米軍基地の集中で苦しめられている沖縄。やしやしと暮らせる日がいったいいつ来るのやら。(`ε´)

 歌詞もメロディーも両方がいいんでしょう。おじいの世代は、だれもがみんな沖縄戦の体験者だから、この唄の願いは、身にしみてわかるんじゃないかな。
 でも、このおじいが通っている別のサークルで、発表会の課題曲に、この唄を提案したら「もう戦さの唄はいいよ」と言って断られたそうです。まあ、平和を願う唄がイヤというのではなく、サークルだからいろんな唄を歌いたいんだろうね。私のサークルでは、課題曲にいつも出征兵士との別れを歌った「軍人節」の名が出るけど、取り上げられないものね。「戦世の唄だから」とやっぱり嫌がる人がいる。辛い時代を思い出すのもイヤというおばあもいるからね。

私も最近平和の願いを習い始めていますが、
工工四あったらCOPYもらえますかね?

前川さん。コメントありがとうございました。
「平和の願い」はとても良い曲ですね。工工四は持っていますが、コピーをどのような方法でお渡しすればよいでしょうか。

私もこの平和の願いがとても好きです
終戦記念日や慰霊の日に弾けたらなと思っていて
工工四を探してますがなかなか無く
耳コピ出来るレベルではないので
よろしければ私も平和の願いの工工四のコピーを頂けないでしょうか?
URLか 工工四写メをそのままいただければ写します。
よろしくお願いします。

gondraさん。コメントありがとうございました。
私のもっている工工四をメールに添付して送りました。YouTubeに玉城一美さんの歌っている動画がアップされていますね。
是非、レパートリーにされてください。

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