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2010年9月21日 (火)

敬老の祝いは85歳以上!

 わが民謡三線サークルはおじい、おばあが多い。敬老の祝いがあった。ただし、祝いの対象は85歳以上だ。84歳まではお弁当代1000円を集めるが、85歳以上は無料。今年は85歳以上は6人だった。ムムッ、84歳以下は敬老の対象外とは、なぜ? と思うところだが、長寿の島だから、60歳代、70歳代なんてまだ若い、若いと思えばいいのだろう。

 めでたい席では必ず演奏する「かぎやで風節」で幕開けすると、曲に合わせておばあ3人が舞う。優雅な舞だ。余興の披露として、K、H両おじいとわが3人組も、都合3回もみんなの前に出て、弾き歌った。演奏したのは、まず「通い船」。沖縄が日本復帰するまで、大和と沖縄を通う船は、大きな役割を果たした。祖国と分断されていた時代、「通い船」という唄に、ウチナーンチュは、特別な思いを抱いたという。次の唄は「永良部(えらぶ)百合の花」。戦前から、沖永良部島はテッポウユリの栽培が盛んで、アメリカに輸出した。横浜の輸出商社とトラブルになったこともある。唄は「♪永良部百合ぬ花、アメリカに咲かちヤリクヌ」「♪いかに横浜ぬ、波荒さあてぃん、百合や捨てぃるなよ、島ぬよ宝」と歌う。

 そのあとも「繁昌節」「砂辺の浜」「屋慶名クファデーサー」と披露した。いずれもテンポのより曲ばかりだ。早弾きの曲になると、おばあも飛びだし踊りだす。88歳のおばあも踊り舞う。カラオケもやったが、沖縄民謡のDVDを持ってきたので、みんな民謡を歌う。歌謡曲と違って、民謡になると、みんな手拍子でいっしょに歌い出す。もう、祝いの場は、その昔、野原にみんなで出かけて、三線で歌い踊った「毛遊び」(モーアシビ)の雰囲気である。

 民謡を歌った84歳になるTおじいが「ひとこと言わせて下さい」とマイクを握った。「私はこの民謡がもう生きがいです。1年でも、1カ月でも、いえ1日でも長く生きて楽しみたい。私は戦争中、佐世保の海軍工廠に徴用で行っていて、戦争が終わり帰った沖縄は、焼け野原でした。もう生きて生活をすることで精一杯だった。いまこうして民謡を歌い楽しめて幸せです」とあいさつした。やんやの拍手を受けた。

 みんな事情は異なっても、嵐のような時代をくぐり、生きて、人生を重ねてきた人ばかりだ。先生が歌った「兄弟小節」(ちょうでーぐわーぶし)には次の意味の歌詞がある。「♪嵐のような世の中(戦争)を、こぎ渡って互いに、また出逢えることができた、とてもうれしいことだよ」。

 歌い踊るおじい、おばあの元気な笑顔を見ると、「いつまでも元気で長生きしてよ」と願わずにはいられない。そして、わが家族も「あやかりたい」である。

     

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コメント

おはようございます。敬老会はニービチの「余興」のような雰囲気ですか。みなさん楽しそうでうれしそうでいいですね。「今日まで長生きした甲斐があった」という喜びにあふれているんでしょうか。「もう踊らないではいられない」というのは、感極まったうれしさの最上級の表現ではないでしょうか。このうえは敬老会だけでなく「カジマヤー」の祝いもできるようになるといいですね。
沖永良部島には母の知り合いが横浜から移住して花卉栽培をしているそうです。今でもテッポウユリの生産が盛んですよね。沖永良部島は沖縄と近いからほかにもいろんな唄があるんじゃないですか。
今後もさらなる三線の上達に励んでください。そして「敬老される側」の年まで長生きしてください。今でも車を運転して趣味にいそしむ92歳のオバーみたいに。あの人はどこに住んでる人でしたかね~。

 いつも超早起きですね。沖縄のニービチ(結婚式)は出たことないので、よくわからないけど、次々芸を披露するそうですが、私の印象では「モーアシビ」ですね。舞台で芸を披露するだけでなく、見る側もいっしょに歌い踊るので。「ラッパ節」など掛け合いの民謡は、歌謡曲の「3年目の浮気」「もしかして」みたいな感じで、笑わせます。まあ「モーシアビ」も見たことはないけれど、多分年齢を若しくして、野原に置き換えてみればもう「モーアシビ」でしょうね。だからとっても楽しいのでしょう。
 奄美も芸能の島ですから、いろんな唄がありますね。特に沖永良部島、与論島、徳之島など奄美の南部の島々は、沖縄に近く、昔から交流があったので、民謡も沖縄に近い雰囲気があるかもしれないですね。「永良部百合の花」も、元唄は沖縄の「スンガー節」だと言われます。
 ついでに、奄美出身の人で沖縄で活動しているミュージシャンは、とっても多いですね。

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