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2010年9月28日 (火)

BEGINのパーマ屋ユンタ

 「パーマ屋ユンタ」とは、石垣島出身のBEGINの新曲だ。NHKの「歌謡コンサート」に出演し歌ったのを映像で初めて見て聞いた。民謡の「安里屋ユンタ」をもじっているが、民謡とは無関係である。「パーマ屋」という言葉そのものがレトロな雰囲気がある。でも沖縄の美容院には「パーマ屋」という言い方が似合う店がよくある。

 唄は、パーマ屋のおばちゃんが、小さいころから髪を切っていた女の子が内地に出発する前日の風景を描いている。「♪さー明日は内地に行くんでしょう(ゆいさ) 合格祝いもあげんとね(さーさ)」という感じだ。旋律もゆったりした感じだ。「♪色は抜いても重ねても 髪の根っこは染まらんさ」と歌う。内地に行って、見かけは変わっても、島の肝心(ちむぐくる)は変わらないよ、と呼びかけているようだ。

 パーマ屋のおばちゃんは、近所の女の子もみんな知っている。親戚でなくても、島の子はわが子のように気にかけている。これはレトロな雰囲気と言ったが、沖縄、石垣ではけっして過去の話ではない。いまでも変わらない雰囲気がある。日本では、地方でもどれだけ残っているだろうか? この曲は、NHKの「ラジオ深夜便」で今月の曲として流され、評判だと聞く。

 ビギンは1989年、TBSの人気番組「いか天」のバンドコンテストで、見事に「いか天キング」に輝き、ことしでデビュー20周年を迎えた。「パーマ屋ユンタ」は、新しいアルバム「ビギンの島唄ーオモトタケオ3」に収められている。「オモトタケオ」とは、石垣島の山「於茂登岳」(おもとだけ)をもじったもの。彼らが、ポップス曲ではなく、島唄を作る時に現れる「心の住民」だそうで、この島唄シリーズは3枚目になる。収録された曲目の題名を見るだけで、その雰囲気がわかる。

 「医者半分ユタ半分」「爬龍舟(はりゅうせん)」「アンマー我慢のオリオンビール」「金網移民「祝い古酒」など9曲。 なかでも「アンマー我慢の⋯⋯」は、「オジー自慢のオリオンビール」の続編にあたる。「オジー自慢の⋯⋯」は、おじいと若者の対話がいい。

 「♪どんな映画を見に行くよりも おじいと飲んで話したい 不景気続きでチャーならん 内地で仕事を探そかね」「♪金がないなら海にがいくさ 魚があれば生きられる なんくるないさーやってみれ 働くからこそ休まれる」。

 「アンマー我慢の⋯⋯」は、おじいや男衆は宴会でも飲むだけで、盛り上がるが、その横で忙しく台所を切り盛りするのはお母さんやおばあなど女性たちだ。そのアンマーに焦点を当てた曲である。

 メジャーな舞台で活躍するビギンだが、こういう島唄を作れるということ自体、彼らが沖縄と故郷の石垣に強い思いを持ち、ウチナーの肝心を持ち続けていることを表している。「パーマ屋ユンタ」を聞くにつけ、もっと声援を送りたくなった。

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コメント

おはようございます。BIGINは「オモトタケオ3」を出して県内あちこちでそのことについて語っているけど、今までは全国のファンに「島唄」を聞かせるときは、「沖縄の唄ですよ」と断って、承諾を得て歌うという感じだったけど、昨今はどこにツアーに行っても、BIGINの「島唄」はすんなり受け入れられるようになり、なんの説明もお断りもしなくてもよくなったというか、以前のような「石垣島の人間が歌地元の唄を唄い」、「それを理解する内地の人」という関係はなくなった、と言っていました。BIGINの島唄をとりまく環境が変わってきたみたいですね。
「パーマ屋ユンタ」は石垣にいる3人だからこそ作れる唄です。「行きの飛行機はすいているけど帰りの飛行機は混むんだよ それが島を出るということさ」「なんでなんであんたの運命さ 髪は切っても伸びるんよ だからパーマ屋があるんだよ」というようなくだりがあったと思いますけど、これきいてると、髪染めやパーマをかけてやりながら若い娘にいいさとしてるオバーの「くがにくとぅば」に聞こえます。
いい曲ですね。新垣三線店に「オモトタケオ」シリーズがいっぱい置いてあって、先生がなんか気に入ってたなあ・・・。

 BEGINの島唄には、自分たちが育った石垣での暮らしの体験と「島を出る」体験が土壌にあるんだろうね。島唄を聞く大和の人たちの環境が変わってきたというのは、いいことだね。歌三線も大和で年々盛んになっているし、歌三線をやりたくて沖縄に来る人もけっこういる。先日も民謡のコンテストがあったけれど、大和の人が何人も賞をもらったと、おじいが言っていた。
 BEGINの歌をあまりきいたことがない人は、ユーチューブで新曲はないけれど、ヒット曲は見れますよ。

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