祭りの中の子どもたち
祭りと芸能の王国ともいえる沖縄。祭りに行くと、どこでも子どもがとっても多い。なにしろ、少子化が深刻といわれるのに、沖縄はそんな風潮はまるでみられない。出生率がずば抜けた全国一である。そんな事情もあるだろう。なにしろ、祭りと芸能には、子どもがたくさん参加しているし、見る側にも多い。糸満市の大綱引きで、見かけた可愛い子どもの姿を紹介したい。
まだ2歳にならないぐらいだが、法被姿でパーランクを持ちたたいている
道ズネーというパレードの子ども踊りには、各地区とも小学生くらいの子どもがたくさん参加していた。カラフルな着物姿で、懸命に踊る。沿道からは、家族や知り合いの人がいるので「○○ちゃーん。可愛い!」など掛け声が飛ぶ。
沖縄の子どもたちは、祭りが大好きだ。勇壮なエイサーも大好きだ。だから、小さな子も、パーランクや太鼓をすぐに持ち、踊りながらたたく。2,3歳でお父さん、お母さんとともに、エイサーの隊列に参加している子もいる。
もう太鼓の音やカチャーシーの音を聞くと、じっとしていられない。沖縄の子どもたちは、芸能のDNAを受け継いでいるのだろう。というより、お母さんのお腹にいるときから、祭りと芸能を聞いている。生まれるとすぐ見て育っている。「ニーニーやネーネー(お兄さん、お姉さん)のようになりたい」と願うのだろう。
民謡と三線でも、小学生から教師の免許をとるような、すご腕の子どももザラにいる。民謡のミニライブがショッピングセンターであれば、すぐに舞台に上がって踊りだす子がどこでもいる。それも、カチャーシーがとても、上手い。全国では、伝統芸能を継承するのに苦労するらしいが、沖縄では、子どもたちの三線や踊り、エイサー、獅子舞など、伝統芸能はますます盛んになっている気がする。祭りと芸能の未来は、この子どもたちが受け継いでいくだろう。
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コメント
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特に糸満の大綱引きでは、各地区のズネーの構成が、旗頭の後ろにチンク隊、子どもの演舞とつづくようにきめられているから、もう嫌であろうが無かろうが、芸能をやることが決まってるんだよね。だから小さいときから身についちゃう。ほかの地域でも多かれ少なかれ幼児の演舞の出し物は必ず出るようになってるから、「子どもでもエイサーを踊る」「太鼓を叩く」「三線を弾く」っていうのは沖縄中で普通の情景です。それがなかったら、沖縄の芸能の未来はないよ~。お父さん、お母さんが積極的にやらせるところもいいですね。白銀堂で子どもの踊りの奉納を写真に撮っていたら、周りで若いお母さんたちがいっせいにカメラやビデオや写メを構えているので、驚いたさ~。
投稿: いくぼー | 2010年9月26日 (日) 13時37分
それにしても、子どもが踊る、太鼓をたたく姿って、ほんとに可愛い。こんなに小さい時から、芸能に親しんでいることが、沖縄からミュージシャンがたくさん生まれている土壌にもなっているようですね。
投稿: レキオアキアキ | 2010年9月26日 (日) 14時09分