台風一過
台風7号が通過していった。この7号は、変な台風だった。昼ごろに沖縄本島に最接近するというので、学校は休校、バスも朝10時から全休、わが三線サークルもお休みになった。でも、ベランダを片づけて準備していたのにまったく雨風はない。そのまま夕方になった。台風は南から来るから、当然本島の南部から接近すると思い込んでいた。ところが4時すぎになり、北部の名護の近くに接近しているという。そのまま名護付近で本島を横断して通り抜けていった。夜通り抜けてからの風雨が強かった。やっぱりヘンな台風だった。
今年は台風がやけに少ない。そういえば4月に咲くデイゴがほとんど咲かなかった。「デイゴの花が咲き、風を呼び、嵐が来た」と、歌の「島唄」の歌詞にもある。デイゴの咲き方と台風の数には、なんか気候上の因果関係があるのだろうか。
台風がきて被害をもたらすのは困る。といっても、台風がもたらす恩恵もある。なにより雨である。今年は雨量が多かったから、いいが、雨が少ない年は、雨をもたらす台風にも来てほしい、という気にもなる。海水の温度が高いままだと、サンゴの白化現象が起きる。台風がくると海水をかきまわし、水温を下げるらしい。だから自然の現象にはそれなりに、意味があるようだ。
それと、「台風一過」と書いたが、沖縄では台風一過とはならない。関東なんか、台風が通り過ぎると数時間で晴れてくる。でも沖縄は、台風が過ぎても、その影響は長く残りなかなか晴れない。台風の通り過ぎるスピードが、沖縄方面と大和では違いがあるからなのか。それ以外にもなんか理由があるだろう。とにかく、沖縄では「台風一過」という言葉が実は当てはまらない。タイトルに異議ありである。
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