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2010年9月 4日 (土)

沖縄の肝心を歌うHY

 うるま市出身の超人気バンドHYの新曲を追ったNHKの番組があった。8月15日夜、全国放送され、9月3日、ローカルでより詳しく放送された。歌は「時をこえ」という。ボーカル・キーボード奏者の仲宗根泉さんが、自分を育ててくれたおばあから聞いた沖縄戦の体験をもとに、おじい、おばあからつながる命の重み、「命どぅ宝」の心、平和の大切さを伝えようと彼女が作詞作曲した。

 番組は、この歌の誕生秘話や歌に込めた思い、はじめはこれまでのロック調の曲との違いから、戸惑いがあったファンが次第にこの曲を感じ、受け入れ、共感が広がる様子がドキュメントで描かれた。エイサーの太鼓や三線も取り入れ、これはもはや島唄、それも「平和の島唄」である。

 HYの名前は、うるま市与那城にある東屋慶名(ひがしやけな)からhigasiのH、yakenaのYから付けたそうだ。名前の通り、メンバー5人もうるま市の出身で屋慶名を拠点にしている。6枚のアルバムはみんなヒットし、いま3回目の全都道府県ツアーをしている。だけれど、あくまでメジャーではなく、インディーズだ。所属も個人レーベルの「東屋慶名建設」という名前。これは建設会社名ではなく、かれらの所属レーベル。超人気グループでありながら、自分たちが生まれ育った地域にこだわりを持っている。うるま市の海岸クリーン活動に参加したり、祭りにも出たり、同市成人式でサプライズゲストで出演したり、小学校で演奏したり、という具合だ。「HYはうるま市の誇り」と言われているのもうなづける。

 「時をこえ」という曲も、「沖縄から伝えなきゃあーHY”沖縄から命を歌う”」と題されているように、この沖縄・ローカルな地にしっかりと足をつけて活動しているから、生まれた歌だと思う。HYのホームページを見ると、この「時をこえ」のイントロが流れてくる。

 いま屋慶名には、全国からファンがHYの生まれ育った土地だからとたくさん訪れているという。一昨年、屋慶名に行ったけれど、まったくHYのことは知らないまま。屋慶名といえば、民謡の「屋慶名クファディーサー」が有名なのでそれしか頭になかった。今度、屋慶名に行った時は、ミーハー気分でHYのよく行っていた兼久商店でものぞいてみたい。

 「肝心」は「ちむぐくる」と読む。「肝」はウチナーグチでは、内臓のキモではない。「ちむ」は心を表す。「肝心」といえば、「心」を重ねることにより強調していることになる。「沖縄の心、思いを歌うHY」という意味になる。

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コメント

HYの「時をこえ」の歌詞にじ~んときます。「昔の話を聞いたのさ 火の雨が空から降ってきて おばあは夢中で走ったよ あの人の命を気にかけて」「曲がる腰 細い腕 おばあが生きてきた証 その笑顔 その言葉 変わらないものもある⋯⋯」「昔の人はいいました 『命どぅ宝』とくりかえし 今も忘れるその記憶
だから伝えなきゃ ぼくらが伝えなきゃ」⋯⋯というような内容です。ファンに受け入れられなくても、愚直に何度も歌って、思いを届けようとする姿。26歳、27歳のフツ~の若者。ウチナーンチュにはストレートに伝わる歌が、本土で暮らす、沖縄戦を知らない若者には「異様」に映ったようです。「366日」のような純愛を歌うHYでも、こういう歌も歌うんだっていうことを、ファンは受け入れないといけないと思う。ファンは試されていると思うな~。ホントにHYが好きなのかどうかね。「366日」はHYだけど、「時をこえ」はHYじゃない、なんていう理屈、なりたたないと思いますよ。
あの~、兼久商店にも行きたいですけど、テレビに出てた、HYのシンボルマークがはめ込まれてある建物を探して、行ってみたいです。あのシンボルマークにも、毎日数百人のファンが来て書き込みしていくそうですから~。っていうか、その落書き(書き込み)だらけのシンボルマークがシンボルマークになってる感じでした。(^O^)/

 テレビで見ただけで、歌詞を覚えたなんてすごいですねー。にわかHYファンになったみたいですね。きっと、この歌も、全国の若者たちにも通じるハズ。実際に、この歌を聞いてから、自分の生きる道が決まった、学校の先生になって、戦争は絶対にやってはいけない、平和の大切さを子どもたちに伝えたいといって、沖縄で沖縄戦のことを学んでいる女性がいましたね。

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