沖縄の女子ゴルファーはスゴイ!
沖縄出身の宮里美香ちゃんが、女子ゴルファー日本一を決める日本女子オープンで初優勝した。宮里藍ちゃんと同じ20歳の最年少の優勝だが、藍ちゃんは253日早いから記録では2番目の若さだ。沖縄では号外まで出て県民あげて喜んでいる。
美香ちゃんは、16歳であの興南高校生だったとき、世界ジュニア選手権で優勝した。県民期待の星の一人である。2008年にプロに転向したけれど、日本に見向きもせず米女子ツアーに参戦した。米ツアーでも上位に食い込んできている。初優勝が日本一を決める大会というのも驚く。ちなみにこの大会で、10年間に日本人で優勝した6人のうち4人はウチナーンチュである。
テレビ中継で樋口久子さんが、「美香さんはアメリカプロに直接行った」と何度も繰り返していた。樋口さんなんかから見れば、考えられない行動なんだろう。多分、樋口さんに相談すれば「日本で実績を積んでからがいいよ」とアドバイスしたのではないか。でも沖縄に住んでいると、美香ちゃんの選択はよくわかる。プロになるのに、日本もアメリカもこの沖縄、島から出るという意味で、たいした違いはない。右折か左折かの違い。島を出ることでは同じだ。
それに米軍が戦後65年もいることで、アメリカとは何かと近い。米人と結婚したり、友人を持つ人も多い。米・ハワイに移民もたくさん出ている。アメリカ的な習慣もとても入り込んでいる。スーパーの売り出しに「ペイデイセール」とよく出る。「給料日セール」ということ。県内にアメリカの大学もいくつもある。基地の中だけど。だから沖縄にいながら米大学への留学もできる。フリーマーケットが基地内でよく催しされる。書き出すとキリがない。若者でもよくアメリカに出る。ミュージカル女優、歌手の高良結香さんなんか、ブロードウェイの本場ミュージカルで活躍し、日米間、というか沖米間を往復しながら活動している。
美香ちゃんは、ジュニア時代から、世界のゴルファーと交わってきたので、もう高校生の時から、日本の枠にはおさまらない、国際人である。宮里藍ちゃんは、ことしアメリカで最優秀選手をめざしてきたが、いま世界ランキングで1位にある。このままランキング1位、賞金争い1位、最優秀選手になれば、また沖縄中が大騒ぎだろう。県民みんなが熱い視線を注いでいる。
それにしても、男子ゴルファーはいまいちだねえ。那覇のおばあが集まる温泉でも、美香ちゃんのゴルフが話題だという。「藍ちゃんは勝ち続けていて、しょっちゅうテレビにでますけど、お兄ちゃんたちはどうなっちゃってるんでしょうね」と聞くと「お兄ちゃんたちは優しいから。沖縄の男は優しいの。なんでも『ハイ、ハイ』って女の言うこと聞くからね。沖縄の女はちゅーばーだから、藍ちゃんも強いんだよ」。これがおばあの結論だそうである。
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