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2010年11月19日 (金)

50年以上歌い続けるジャズシンガー、与世山澄子さん

 日本屈指のジャズ・ヴォーカリストと評される沖縄の与世山澄子(よせやますみこ)さんが、「第8回宮良長包音楽賞」を受賞した。16歳でデビューし、54年歌い続けてきた彼女のファンは、沖縄だけでなく、全国にいるし、アメリカにもいる。受賞を知ればみんな喜ぶだろう。昨年末、旅行で沖縄に来て、彼女の店にわざわざ歌を聞きに行き、涙を流した友人がいる。さっそく、受賞を知らせたところである。

 といっても、ジャズを聞かない人にとっては「与世山ってだれ?」かもしれない。八重山の小浜島に生まれ、もう70歳を数えるが、現役シンガーである。戦後、米軍基地のクラブで歌い、もっとも注目され、賞賛をうけた歌手だった。1957年、わずか17歳の頃に、ボブ・ホープとレス・ブラウン楽団と共演した。1972年の本土復帰の年に、ジャズ・スポット「インタリュード」を開いた。本土公演も増え、ジャズ評論家らから、賞賛された。

 米軍統治下で、沖縄ではジャズやロックなどを演奏するミュージシャンは米兵相手に演奏して腕を磨くなど、洋楽のレベルを上げ、名高いミュージシャンを輩出した。与世山さんは、戦後の沖縄洋楽界を代表する一人だろう。いま、メジャーで活躍する若者のロックグループに、沖縄出身グループが多いことも、そんな素地がある。

 与世山さんは、2006年には、TBS「情熱大陸」に出演した。映画にも中江祐司監督「恋しくて」や、森田芳光監督「サウスバウンズ」に続けて出演し、活動の場を広げている。テレビでは「今なお進化し続ける日本屈指のジャズ・ヴォーカリスト」と紹介された。

 というものの、ライブを聞きたいと思いながら、機会がないままだ。ユーチューブでは、いくつか映像で見て聞くことができる。「what a wonderful」「fly me to the muunn」「summer time」「the tennesee walte」などの名曲だ。いずれもライブの映像である。

 彼女のジャズは、声を張り上げるわけではない。美声ではなく、ハスキーである。静かな雰囲気の中で、語るように歌う。戦後の沖縄を生き抜いてきた、そんな人生が刻まれているような歌だ。歌詞をかみしめるように、自在に表現する。それは、魂を込めたジャズとでもいいたい。有名なジャズシンガーのヘレン・メリルに似ている。といっても少し違う。与世山澄子の独自の世界を作り上げている。歌を聴きだすと、その世界にいつの間にか引き込まれる。

 ベテランのジャズ・シンガーが、こういう名誉ある賞を受けるのは素晴らしいことだ。宮良長包は、近代沖縄音楽の先駆者といわれる音楽家であり、作曲家だ。与世山さんもきっと喜んでいるだろう。これからも、もっともっと長く、よいジャズを聞かせてほしい。

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コメント

与世山さんは沖縄が復帰したあと、米軍基地内のクラブで歌うことがつづけられなくなり、フルバンドも解散したと聞きました。彼女は「私は『インタリュード』で歌い続けられたけど、彼らは安定した活動の場をうしなってしまった。それが胸につかえた」と、以前テレビで話していたのを覚えています。
毎年那覇ハーリー3日目のオリオンビアフェスタのライブはここ2年間はディアマンテスがやっているけど、おととしは与世山さんだったよ。その時雨で、しかも私体痛くて、いけなかったわけ。翌月のOTVの那覇ハーリーを編集した番組でその舞台を見ました。ユーチューブも屋外ライブのものが私はいいと思うけど、この時の舞台はテレビで見てもサイコーでしたね。
小柄なのに堂々とした歌いっぷり。張りのある声。野外に向いてますね、彼女は。そういえばビリー・ホリデイのピアノを弾いていた巨匠マル・ヴォル・ドロンが彼女を認め、一緒にアルバム出してますよね。
今は沖縄のジャズボーカリストといえば、すぐ安富祖貴子って言われますけど、沖縄のジャズ界を確立してきた与世山澄子さんの存在が、若い世代には忘れられている気がする。知られていない気がする。
私はまた那覇ハーリーのライブで与世山さんがやらないかと期待しています。見に行きたいねえ。

 米軍のクラブではフルバンドで歌っていたそうですね。本土復帰した年に、「インタリュード」を開いたのは、そういうことだったんですね。よく覚えていますね。ぜひ、また野外ライブもやってほしいですね。

今日は よろしくお願いしますね^^すごいですね^^

 グッチ バック 人気さん。コメントありがとうございます。
そうですね。与世山さんは素晴らしいジャスシンガーです。これくらいジャズを歌えるシンガーは、いないんじゃないでしょうか。といっても、他にはテレビでたまに見るくらいですが。もっともっと歌い続けてほしいですね。

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