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2010年11月26日 (金)

沖縄の地名は難しい、その3「奥武島」とは

 沖縄の地名で目につくのは、同じ地名が各地にあることだ。そこには何か共通するものがあるだろう。地名の本を読んでも、どうしてもよく わからない地名の一つに、奥武島がある。
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だいたい「おうじま」と読む。南城市にある。名護市の屋我地島に渡るところにもある。久米島にもあるし、慶良間(けらま)諸島にもある。那覇市のわが家の近くには奥武山(おうのやま)がある。慶良間以外は、どれも行ったことがある。共通しているのは、島といっても、いまでは橋でつながったり、那覇の場合は、もう陸地の一部となっている。
左写真は南城市の奥武島。橋でつながっている。
 南城市の奥武島は、漁港があるので、魚のてんぷらが美味しいと評判だ。マグロの刺身も090 美味い。下写真が美味しい天ぷら屋。

 

 那覇市の奥武山は、すぐそばには米軍那覇軍港がある。よく戦車など積みこむ。奥武山公園があり、神社がある。野球場が新装され、来春は巨人がキャンプに来るところだ。
 『沖縄地名考』(宮城真治著)によれば、害虫や悪風を封じ込める所を「奥武島」と呼んだと思われる。神力により害虫、悪霊を払い封じ込めることを「オー」という、と解釈をしている。素人ながら、この説明はどうもしっくりこない。害虫や悪霊を島に封じ込めることができるのか? いくつもある奥武島にこれが共通するのだろうか?そんな疑問だ。
 『琉球の地名と神名の謎を解く』という平良恵貴氏の著書を読むと、まったく別の解釈をしている。やはり地名とは、人によってまるで異なる見解をもつものだ。
 彼は、「すべての奥武島は、低潮時ともなれば、ほとんど干上がってしまう『しおひがた』の内に位置しているのである」という。陸地から少し離れている慶良間の奥武島も、環礁内のイノーと呼ばれる潟の海に位置しているという。琉球のミセゼル(神のみ言葉)は、潮干潟にある浅海を「アフ(オウ)ノウミ、オクノヒタ」と唄った、奥武島とは「アフ(オウ)の海の島、オクのヒタの島」の意である、と結論づけている。
067  さらに、「万葉集」では「飫宇(おう)の海」と使われ、浅海と見られ、琉球の「あふの海」、転じて「オオノ海」は、古代日本における「をふ(おふ)の海」に発した語であるとしてもよいのではないだろうか、と指摘している。
 この見解がどこまで当たっているのか、素人ではわからないが、各地の奥武島を見た経験から見ると、かなり納得のいく見解だと思う。
これは、いくつか奥武島を見た体験から、浅海は共通しており、浅海の「オウ」が地名の由来になっているという見解も、かなり説得力があるように思う。それで紹介した。
 左写真は、南城市奥武島。潮が引いている時だが、イノー(潟の海)が広がり、遠くにリーフが見える。

067_2 久米島の奥武島にも以前行った。言われなければ、島とはわからないぐらいだ。
 右写真の亀石が有名だ。完璧な六角形で、亀の甲羅のようで、見事な岩の浜である。やはり、島の周辺は浅い海である。
 地名は、その由来を調べようと思うと、数限りなくあるので、もう果てしがない。この沖縄という地名や那覇の地名だって、諸説ある。今回は、とりあえず、気にかかっている地名にだけふれた。 

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コメント

奥武島の「オウ」は「あふ」と通じていると私も思います。害虫を払う、ということであれば、いまは多くのところではやられなくなったけれど、旧暦5月の「アブシバレー」という行事があります。田畑の害虫を払う行事で、神人が小さな箱に田畑の虫を入れ、祝詞をあげたあとその箱ごと海に流すのです。いまではそこまで厳格に行われず、この日一日は農作業をお休みして、みんなで重箱を持って広場に集まり、ゆんたくする、また子どもが産まれた家があればそれを祝う、というふうに変化しているといいます。「アブシバレー」の「アブシ」は「あぜ」の意、「バレー」は「払う」の意です。だから、「オー」を「払う」というのは違うと思いますよ。奥武島はどこも浅いというのはどうやら共通しているようなので、そこはあてずっぽうではないような気がしますけどね~。あ~、沖縄の地名は難しい。人名も難しい。だいたい、旧字をやたら使っているのがなんでかね、と思うさ~。あと「屋号」はどのようにしてつけられるか、という考察もやったら民俗学的におもしろいですよ。あれはちゃんと付け方があるのです。適当につけてるんじゃないんです。ま、本文に無関係なのでこの辺で。

害虫払いの「アブシバレー」はどこでもやったのでしょう。奥武島のあるところだけではないので、やっぱり島の名前の由来が害虫、悪霊払いだというのは無理があるね。
屋号はまた、いろいろあってややこしい。でも屋号の付け方には、それなりの理屈があるでしょう。沖縄に移住して初めての確定申告で、申告用紙にまず、名前と屋号を書けとなっていたので、ビックリでした。同じ税務署なのに、東京とは違うのか、とね。

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