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2010年12月17日 (金)

「コザ騒動」から40年、変わらない現実

 40年前の1970年12月20日未明、「コザ騒動」が起きた。「基地の街」・コザ市(現沖縄市)で米兵の運転する車両が具志川市(現うるま市)の男性をはね、米憲兵隊(МP)が出動し、加害者のアメリカ人を連れ去ろうとして民衆が抗議。さらに外国人による衝突事故が起き、騒ぎとなったところへМPが発砲したため、米軍車両に次々火を放った。数千人が怒りの行動に参加した。米軍報告書では車両被害は82台、負傷者は米軍、地元住民を合わせて88人にのぼった。沖縄の新聞は、事件から40年にあたり、連日、連載や特集を組み、報道している。全国的には、ほとんど報道されていないだろう。
 「鉄をもとかす怒りの爆発」といわれるような事件が、なぜ起きたのか。当時は、ベトナム戦争の最中で、沖縄は戦場と直結されていた。米兵による強盗、婦女暴行はじめ凶悪犯罪が多発していた。危険な毒ガスの持ち込みと移送など県民の不満、憤りがうっ積していた。事件の9日前には糸満市で、米軍車両が女性をひき殺しながら、軍事裁判で米兵は無罪放免とされた。コザでも「糸満の二の舞をふむな」と民衆の憤激が高まったのだ。事件は「占領下、人権軽視に激怒」(「琉球新報」17日付)のあらわれであった。
 問題は、この事件から40年をへても、沖縄の現実が本質的には何ら変わっていないことである。施政権は形の上では日本に返されても、「本土並み返還」はまったくの嘘だった。日本にある米軍基地の75%は、小さな島である沖縄に集中したままだ。沖縄の米軍基地から、イラク、アフガニスタンに出撃しているように、基地が戦場に直結している現状も変わらない。
 先に行われた日米合同演習では、パトリオット・ミサイルが嘉手納基地から公道を使って県内の他の基地に移動する訓練が、住民無視で行われた。普天間基地のヘリコプター墜落事故など、県民の命と安全は米軍基地によって脅かされ続けている。米兵による強盗、女性への乱暴、飲酒運転によるひき逃げ殺人など、事件事故は依然として続発している。
 米軍基地は、縮小されるどころか、逆に、名護市の辺野古沖への巨大新基地建設が計画されているありさまだ。
 おりしも、菅首相が17日、沖縄に来た。間もなく「コザ事件から40年」を迎えることなど眼中にないだろう。首相は、沖縄県民の声にはまるで耳を傾けず、辺野古への建設が「ベターな選択」といって、はばからない。ひたすら日米合意を押し付けようとする厚顔な態度である。
 いまだに占領者のようにふるまう米軍、県民に背を向ける菅政権への県民の憤りは、マグマのように渦巻いていることを、日米両政府は深く認識すべきである。

 

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コメント

なんか新聞の「社説」みたいなブログですね。「コザ騒動」は当時の民衆の怒りのマグマの爆発だったと思います。あの事件で生き方が変わったというか、人生の転換点になったウチナーンチュも多かったのではないでしょうか。沖縄の祖国復帰運動の高揚は「コザ騒動」が一つの「きっかけ」になったのではないですか。「日本国憲法」の適用される日本に復帰できれば、このような米軍の人権蹂躙はなくなると、誰もが夢見たと聞きます。でも実際に復帰しても、施政権が委譲されただけで米軍基地は温存され、今日に至るまで米兵・米軍属の事件事故は絶えない。菅のヤロー、いつまでも沖縄県民が「はい、そうですか」と我慢するとでも思ったら大間違いだ!

 理屈っぽいブログですみません。沖縄の復帰運動は、1960年代から大きく盛り上がり、69年の佐藤ニクソン会談で、沖縄の72年返還が決まっていました。でも、コザ事件が日米両政府に与えた衝撃は大きかったでしょう。沖縄県民のマグマは、騒動の形ではなくても、少女暴行事件などきっかけに、たえず噴き上がりますね。
 72年に沖縄の施政権は返還されても、米軍基地は居座り、勝手に使えること、日本国憲法の適用と同時に、日米安保条約も適用になり、「日本の安全のため」という口実で基地の固定化がされている。しかも日米地位協定で、米兵の事件事故が起きても、米兵は守られる。そのため、40年たっても、沖縄が抱える問題は変わらないことになっているんじゃないでしょうか。ワジワジーしますね。

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