花と食のフェスティバルを味わう
恒例の「おきなわ花と食のフェスティバル」が那覇市奧武山(おうのやま)公園で開かれたので、出掛けた(左)。晴れ上がり、汗ばむほどだ。
農林漁業の産物が県内の各地から集まり、文字通り地産地消のイベントである。
最初に目についたのが、海ぶどうだ。商品化されているのは、いつも目にするが、養殖している様子を見たのは、これがはじめてだった。 右写真がそれである。めったに見れないものだ。
サメを使ったサメハンバーガーなるものも初めて見た(左下)。「さあー、サメを使ったハンバーガーですよ」と盛んに売りこむが、サメと聞いても、反応はいまいちのようだ。
我らも、当然食べる気が起きなかった。でも、サメよりフカは昔、さし身でよく食べたことがある。ぬた味噌で食べると美味しい。
祭りといえばなんといっても、サトウキビによる黒糖作りの実演だ。いまサトウキビを刈り取る「ウージトーシ」のシーズンだ。刈り取って、製糖工場に搬入する。
黒糖づくりは、昔から沖縄の各地で、みんな力を合わせて行ってきたので、手慣れたものだ。 まず
サトウキビを機械に入れて搾る(左下)。
搾った汁を大きな鍋で煮詰めていく(右上)。 一番奥の鍋はもう、煮詰まってきている。かき回す(左下)。これを取り出して固めると、黒糖の出来上がり。試食のために、ドンと出している(右下)。通りかかる人は、みんな黒糖をつまんで食べていく。私も大きな固まりを二つの口に入れた。「まーさん」(美味しい)。
農林高校も、北部、中部、南部の各高校と農業大学校が出店していた。
左は南部農林、右は農業大学校。沖縄の農学校は、野菜や花卉、肉類の販売にとても熱心だ。北部農林など、独自に「チャーグー」という豚の品種を開発し、豚肉ブランドとして道の駅でも常 時売っている。
肉といえば「まーさん市場」(左)。県内の和牛、あぐーなど豚、鶏、それに今回は山羊まで、美味しそうな肉が集まっている。山羊肉を売るおじさんに「前に山羊のさし身を居酒屋で食べたらとっても固くて食べられなかった。それ以来トラウマになっているんですけれど」と言うと、「それは、歳とった山羊に肉だったんだろう。若い山羊は固くなくて美味しいよ。これ、臭みもとってあるから」と話していた。結局、山羊は焼いたのを試食することにした。柔らかくて美味しかったけれど、なんかラム肉に近い感じだった。
すでに、海の幸から、お菓子、黒糖、お餅、かまぼこまで、試食三昧をしてきたが、この「まーさん市場」こそ、本命。片端から食べ回った。もう試食でお腹が満杯になるほどだ。これも「花と食のフェスティバル」の醍醐味なのである。
祭りといえば、芸能は欠かせない。子どもたちがエイサーを勇壮に踊る。獅子舞も登場した。獅子も歌と踊りに聞き入っている様子だった。
最後に、おまけは大道芸。何組か次々と芸を披露していた。後ろでは、TTP(環太平洋連携協定)反対の署名を訴えていた。大道芸は署名に協力してやっているのかな?関係はなさそうだ。
TTPに参加すると、この日出店しているサトウキビから肉類まで、沖縄の基幹産業が大打撃を受ける。県議会でも反対決議をしている。「参加するな」というのは、県民大多数の声である。
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コメント
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「まーさん市場」で初めてヒージャーの焼いた肉を食べました。味はなんというか・・・。独特の臭みはなく(私はヒージャーの臭さはヒージャーの乳臭さにあると思っている)、羊の肉みたいで、食べにくくはなかったです。でも買ってまで食べたいとは思わなかったですね~。
サーターヤーのできたて黒糖はジョートームンです。なんていったって、収穫したてのサトウキビから作ったアチコーコーですから~!試食用なのに、「lこれ、いくら?」って言って買おうとしてる人がいました。
農林高校生はいつも文化祭とか見てて思ってるんですけど、熱心で感心します。沖縄農業の未来の明るさを感じます!頼もしいやさ!
あ、今回は「中身汁」を試食に出してたけど、ホントは「イナムドゥチ」がよかった・・・。
今月は国場JAまつりもありますよ~!
投稿: いくぼー | 2011年2月 6日 (日) 17時12分
山羊の肉は、臭みを取ってあるから、食べやすいそうです。でも食べやすいと、逆に山羊らしさがなくなるから、山羊好きには物足りなくなるでしょうね。
農林高校は、ホント、とても頑張ってやっているし、楽しそうだし、買ってあげたくなるね。今回はトマトだけ買いましたが。
試食の中味汁は、内臓を使った汁だから、ちょっと臭みがありますね。イナムドゥチの方が美味しいけれど、試食には余り出さないですね。
投稿: レキオアキアキ | 2011年2月 6日 (日) 17時16分