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2011年2月 2日 (水)

米軍キャンプの経済効果はいま

 前に書いたように、沖縄のキャンプといっても、野球だけではない。米軍は戦後、65年以上、広大な県土を占領してキャンプ(基地)としている。キャンプ・ハンセン、キャンプ・シュワブ、キャンプ・キンザー、キャンプ・フォスターなどなど。
 かつては、「沖縄は基地がないと食べていけない」と思われていた。でも、いまやそれは「神話」に過ぎない。おりしも「琉球新報」では「ひずみの構造ー基地と沖縄経済」の連載を始めた。第1部が「依存神話」である。
 米軍基地は、デーンと居座ったままだが、それでも在沖米軍人はかなり減少している。最高時の1972年には3万9350人いたのが、2007年で2万2720人に減った。軍関係者・家族もそれに伴って減っている。Photo
 基地で雇用される従業員も、1972年に1万9890人いたのが、2006年で8928人と半分以下に減少した。当然のこととして、県民総所得に占める軍雇用者の所得の割合も、1972年に4・8%だったのが、2006年には1・3%に過ぎないという(福地行政書士事務所)。
 こうしたもとで、基地収入は、日本への復帰前は県民総所得の15・5%を占めていたが、年々低下を続け、2008年は、わずか5・27%にとどまっているという(「琉球新報」連載)。
 米軍基地は、住民の暮らしと安全の脅威だけでなく、経済効果の面でも、返還して、商業・サービス施設などに活用した方が大きな経済効果があることが、すでに実証されている。
 右は嘉数高台から見た米軍普天間基地。

Photo_2  かつて、米軍の射撃訓練場と飛行場があった北谷町の美浜、ハンビー地区は、いまや若者らでとてもにぎわう街になった。
 両地区の返還前の基地関連収入は、年間わずか3億3千万円だった。それが、返還後の商業の店舗、サービス産業の売上高や施設の建設投資など合わせて、直接効果は573億円にのぼる。なんと返還前の174倍にもなるのだ。
 それだけではない。雇用者数のまるっきり違う。ハンビーは、返還時の基地従業員は約100人にすぎなかった。それが、返還後の1999年時点の就業者数は、9600人を超える。100倍近くも増えたことになる。
左は北谷の観覧車からみた米軍住宅。

 米兵と家族らが買い物をする消費でも、昔のように、基地の外で買い物をする必要があまりなくなってきているという。それはなぜか。基地の中に、商業施設が造られているからだ。
 米空軍嘉手納基地では、昨年10月、空軍基地では、世界で2番目の規模のショッピングモールができた。軍人の福利厚生のため、一般商業施設よりも安く売られているという(「琉球新報」連載から)。円高だから、基地内でドルで買う方がなおさらお得となる。
 もし沖縄の米軍基地をすべて返還すれば、どんな経済効果があるのだろうか? 昨年県議会事務局が試算結果を発表した。
 生産誘発額は、現在基地がもたらしている金額4206億円余から、9185億円余へ2・2倍に増える。基地の雇用者の年間所得額は、現在の1154億円余から2409億円余へと2・7倍に増える。
 それだけではなく、基地があるために得られない逸失利益は年間4998億円にものぼる。その上、日本が支払う義務のない米軍駐留にともなう「思いやり予算」は、毎年2000億円前後にのぼる。これも基地ある故の膨大な損失である。
 書きだすと、まだまだたくさんの問題があるが、長いのでもうやめておきたい。いずれにしても、米軍には、もうお引き取りを願えば、沖縄には明るい未来があることだけは確かである。

 

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コメント

普天間問題が全国化してから、本土の人たちは「一目だけでも普天間は見ておきたい」「極東最大の米軍基地嘉手納がどうなってるのか知っておきたい」と、何かしらその関心は米軍基地の実態の掌握に向いているけど(戦闘機オタクも含めて)、返還されたハンビーや新都心の繁栄の実態をこそ、もっと見てもらいたいものです。ドル安で米兵の支出は基地内商業施設でドル払いで済ませる生活がますます定着し、基地外にある地元の商店街には買い物には来ないみたいですね。だからコザなんか、シャッター通りになってるでしょう。米軍基地依存では、地元商業の未来もないんですよ。宜野湾市は普天間が市のど真ん中にデーンとあるし、沖縄市とか嘉手納町とか北谷とか基地と隣接するところは基地があることによって街づくりが困難ですよね。基地がなくなれば、この上ない商業、建設業、観光業などの発展がのぞめるはずです。

 沖縄市のコザの米兵相手のゲート通りやパープアベニューなども、昔のにぎわいはないそうですね。
もう基地に頼ってもダメというのが、商売している人、経済人にも広がっている。だから、この前の県知事選でも、建設業界まで、仲井真知事を推薦しないで、自主投票にしたのも、その表れでしょうね。
 野球のキャンプは、12球団全部がきて、ずっと続けてほしいけれど、米軍のキャンプは、「いらなーい」ですね。

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