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2011年2月23日 (水)

伝統ある辻の「二十日正月」、その2「ジュリ馬」

那覇市の花街として知られた辻の「旧二十日106 正月」で、一番の見物は「ジュリ馬」である。神人(カミンチュ)が各拝所で御願(ウガン)をして回り、「辻開祖之墓」まで来ると、「ジュリ馬」が始まった。
 辻は350年の歴史がある。遊女は「ジュリ」(尾類)と呼ばれた。馬の頭の形をした「春駒」を帯にかけて、あたかも馬に乗ったような姿と華やかな衣装で踊る。
 たずなの紅白のヒモを持ち、シャンシャンと鳴らし「ユイユイ」とはやしながら、三線の歌と音に合わせて踊る。114

 とても軽快で、手拍子を打ちたくなる。でも、拝所の前で演じるのは、奉納演舞である。最初は、「火の神」(ヒヌカン)の前で、御願が終わったあと、舞った。「二十日正月」を祝う雰囲気がある。
113_2

 「ジュリ馬」は、大和の「春駒」という門付芸と似ている。「春駒」も、商売繁盛や家族の息災を願い,踊るという。
 ジュリの多くは、売られてきて、借金を返済しないと実家に帰れない身だった。この「旧二十日正月」の「ジュリ馬行列」の時だけは、家族に元気な姿を見せる機会だった。日頃は会えない肉親は、見物客にまぎれて密かに顔を合わせることができたという。それは「親子の情愛の深さを輝くように表現している」(旧二十日正月実行委員会の趣意書)という。117

 ジュリ馬は3か所で演舞したあと、辻の人々が作る「辻新思会」の建物の中で、「ジュリ馬」と数々の奉納演舞を披露した(左下)。
「狭いですが、どうぞ中で見ていって下さい」というので、少し舞踊も見ることができた。最後まではいられなかったが、この後、見物の人たちまで、料理がふるまわれたそうだ。135

 「ジュリ馬」は「売春を助長する儀式」という批判もある。
 ただ、初めて見た限り、そこには、貧しい庶民と哀しい女性が歩まざるをえなかった歴史の一端が刻まれている。同時に、琉球350年の歴史をもつ民俗・信仰の行事としての伝統と文化を見ることができる。
 この行事を担っている辻の人たちは、なにか誇りをもって伝統を受け継いでいることも強く感じた。
 辻やジュリの歩んだ道は、沖縄女性史を考える上では欠かすことができないものである。民謡の恋歌のテーマとしても、士族と遊女の恋愛が、数多く歌われている。また、辻とジュリは、大和の遊郭と遊女とは、同じではなく、相違があるともいわれる。これを機会に、もっと深く知りたいという気持ちになったことだけは確かである。036 

おまけ。拝所を回る際は、ドラを叩きながらまわる。とてもにぎやかだ。その一員に、なんと外国人の若者がいた(右)。日頃はなにをしているのだろうか、気になった。

 「ジュリ馬」を見てみたい方は、「ユーチューブ」で検索すると、あまり鮮明な動画ではないけれど、出ますよ。                           

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コメント

ジュリ馬行列が廃止されたのは那覇のキリスト教婦人会から反対の声があがり、廃止されたそうですよ。でも辻のジュリは大和の女郎というか、いわゆる身を売って金銭を得るという客商売の遊女とはまったく違うそうです。それにしてもジュリ馬はとても晴れやかさと哀愁を誘う踊りで、踊りに合わせて流れる三線と唄は民謡とも違うし、ところどころでジュリが「ユイ!」と囃子を入れるのも独特で、耳から離れません。
ジュリが芸妓にたけていたということは、会館のなかで見せてもらった「恋の花」の男踊りと女踊りでもよくわかりました。あのあとふるまわれた料理ってどんなものだったんでしょうか。やはり正月だから、ごちそうだったんでしょうね。二十日正月は辻ムラやジュリにとって、1年で一番晴れやかでうれしい日なんじゃないでしょうか。だから主催者も「どうぞ、見てやっていってください」と招き入れていたんじゃないですか。お祝いだからみんなで祝おうということで。あと50年先も、ジュリ馬は残さなければいけないですね。辻とジュリは沖縄というか旧那覇の大事な歴史であり、民俗であると思うんで。あとなんで宮古の歌手hiraraさんが身内のように働いていたのか?疑問が残りましたね~。

 ジュリ馬は、前の写真なんか見ると、演ずる女性たちが少なくなっている気がします。やはり、こういう伝統の神事や文化、芸能は継承してほしいですね。辻とジュリでは、独特の自治組織もあったそうですね。いろんな歴史も刻まれています。来年も見たいですね。流れが分かったから、もう少し要領よく見れるでしょう。

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