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2011年4月28日 (木)

死亡事故を起こしても米軍公務なら不起訴とは

 米軍関係者が交通事故で死亡させながら「公務中」を理由に起訴もされない。およそ植民地のような出来事が続いている。県民から大きな怒りをかい、市町村議会や県議会でも相次ぎ抗議決議を可決している。
 うるま市で2008年8月に起こった事故は、米海兵隊所属の兵士の車が、対向車線に進入してバイクと衝突し、那覇市の男性(38)を死亡させた。対向車線に進入して死亡させているので、重大な死亡事故として処罰されるべきものである。ところが、米軍側は「公務中」として、米兵は不起訴になった。

  写真はアメリカーの乗るYナンバーの車。といっても事故、文章とは無関係です。

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 2011年1月、沖縄市では米軍軍属の男性が、やはり対向車線にはみ出して軽自動車と衝突して、成人式で愛知県から帰郷していた男性(19)を死亡させた。自動車運転過失致死容疑で送検されていたが、やはり「公務中」を理由に不起訴となった。
 二つの事故とも、まだ若い県民が、無謀な運転の犠牲になりながら、起訴もされないことに、遺族の無念の思いはいかばかりだろうか。1月の事故で遺族側は、検察審査会に不服申し立てをした。良識ある審査会で、このまま不起訴が通るはずがない。
 なぜこんな屈辱的なことが起きるのか。それは日米地位協定で、米兵らの公務執行中の犯罪などは米軍に第一次裁判権があると定めているためだ。
 では、米軍はまともに裁判をして処罰しているのか。2008年の事故で死亡した遺族には、3年近くもたっているのに、米側から処分内容はまったく通報がされていない。外務省は通報を受けていないのに、照会もしていなかった。遺族は「米軍側からは何も言ってこない。本人(米兵)は事故から1年後には沖縄から出ていると聞いていた」(「琉球新報」4月22日)。つまり重大な過失運転で死亡させながら、まともな裁きもなしに、本国に帰りのうのうと暮らしていることになる。
 もともと米側にまかせれば、読谷村で米兵が歩行者をひき殺して逃げた事件でも、米兵は無罪を主張しているぐらいだから、処罰されることはありえない。
 実際に、昨年9月に起きた、岩国基地所属の米軍属による死亡事故でも「公務中」を理由に不起訴になり、基地内の裁判で4カ月の運転制限という軽微な処分に終わったという。こんなものは処分ではない。無罪放免と同じである。
 しかも、もともと米軍は平時には軍属を軍法会議にはかけないという合衆国連邦裁判所の判例があるそうだ。

 写真はキャンプキンザーの入り口。事故、文章とは無関係です。115
 それに「公務中」というのも、米側の説明をうのみにしているだけだ。1月の死亡事故では、タイムカードの写しを提供されたが、偽造か確認していない、飲酒運転の確認もしていないという。
 米軍は、公的な行事で飲酒して帰宅した場合も「公務」としている。だから、レセプションなどで酒を飲んで酔って車を運転し、帰宅中に事故を起こして死亡させても、「公務中」となる。飲酒して死亡事故を起こせば重罪である。でも日本では裁けないことになる。こんな馬鹿げたことがあるだろうか。日本政府もさすがに、この規定の見直しを求めたが、米側は応じない。
 県議会の決議は、「公務中」の範囲の明示や交通事故の米国の第一次裁判権を放棄し、日本の司法で裁くこと、被害者への謝罪と完全な補償など求めている。さらに、北谷町議会などの決議は、日米地位協定の抜本的な改定を求めている。
 戦後66年もたっているのに、こんな状態がいつまで続くのか。過剰な米軍保護の現状を続ければ、重大な事故も事件も繰り返されることにつながる。こんな屈辱的で、非常識な現状は即刻改めるべきである。 

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コメント

米兵・米軍属による交通事故はあとをたちません。そのたびに犠牲になるのが県民です。日本の司法のもとでなら、追突事故や飲酒運転による死亡事故を起こせば、即起訴され法律にのっとって重大な処罰がくだされるのに、相手がアメリカだというだけで、起訴もされず、罰せられないというのは、被害者も遺族もそして県民も納得できないです。不起訴になったと、第一次裁判権を有する米側がなんら法に問わないというのであれば、裁判権を「第一次」「第二次」と分ける意味がない。それから日本で不起訴になったあと加害者の米兵がどんな処分になったのか、照会もしないのはそもそも日米地位協定を逸脱してるんじゃないですか。協定には照会するよう明記されているはずですよ。結局、米兵・米軍属を守るためだけにある協定なら、意味がないし、すくなくとも第一次裁判権を放棄するべきだと私も思います。抜本改定は必須です。

 地位協定の現状のもとでも、アメリカがどういう処分をしたのか通報する義務はあるでしょう。でも通報もしないのは、処分をまともにしていなからでしょう。まともに裁判も処分もしていないのだから、アメリカは第一次裁判権を放棄せよと、日本政府は要求すべきなのに、それもやらない、通報がなくても照会もしない、というところに政府の卑屈なアメリカいいなりが表れていますね。
 県民はいつ、米兵の無謀な運転事故で被害をうけるかわからないので、他人ごとではない。沖縄に来る際、知人がYナンバーの車がいたら要注意といったのを思い出します。

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