那覇ハーリー終わる
若夏の風物詩といわれる那覇ハーリーが5月3,4,5日 の3日間、那覇港新港ふ頭で行われた。今年は梅雨入りして悪天候で、結局4日にはハーリー会場に行ったが、爬龍船の競争のある3,5日は行けなかった。でも、その模様の一端を書いておきたい。
4日は競争はなく、爬龍船への体験乗船や各種イベントがあった。テレビ沖縄の人気お笑い番組「oh!笑いけんさんぴん」や沖縄プロレス、エアロビクス大会、夜はラテンバンド「ディアマンテス」などライブもあった。でも雨が降るのでライブも見なかった。それでも、お笑いなど結構楽しめるのが、那覇ハーリーの見どころである。
会場に入口で、恒例の団扇を配っている。「団扇もらっていただけますか?」となぜか低姿勢で配る。例年だと、もう5月に入ると若夏で日差しがきつい。団扇はありがたい。でも今年は、連休中はずっと、雨模様ばかりで、暑くもない。逆に上着を着ていくほどだったので、団扇は要らない。でも恒例だからもらった。
海上保安庁の巡視船「りゅうきゅう」が一般無料公開され、市民が乗り込んでいた。「守ります沖縄の海! がんばれ東北!」が今年のスローガンだ。 「海猿の訓練を見てくれ」とヘリコプターでの救助訓練もしていた。海保は沖縄ではとても身近な存在である。
メイン舞台のお笑いは、会場も爆笑に次ぐ爆笑で大受けだった。 さて肝心の爬龍船の競争は、5日にテレビ沖縄ではライブで放送したので、家にいながら観戦?した。以下にのせた写真は、すべてテレビ沖縄の画面からである。
前に書いたように、沖縄に中国から龍船競争が伝えられて600年ほどの歴史がある。那覇ハーリーは、廃藩置県で1879年に禁止されたと聞く。1975年に100年ぶりに復活した。たんなるレースではなく、豊漁と航海の安全を祈願する伝統行事である。
1日には、ハーリーの発祥の地とされる豊見城市の豊見城御嶽(ウタキ)で、豊見城龍船協会に那覇爬龍船振興会が加わり、五穀豊穣とユガフハーリーの安全の祈願した。
5日のハーリーでも、「御願(ウガン)バーリー」があり、三隻の船に乗り込んだ人々が、伝統の祈願をした。
那覇ハーリーは、往復630㍍を三隻の船で競い合う。一般のハーリーに先立ち、3日には、市内の中学校の男女別で対抗のハーリーが行われた。
一般のハーリーの中に「カデナショーグン」という女性チームがあった。たぶん、米空軍嘉手納基地所属の屈強な女性たちのチームだろう。毎年、米軍と自衛隊は毎年出場する。
そういえば、ハーリー会場に「u.s.army okinawa」と書かれたテントがあった。米軍チームが使うのだろう。
予選を行い、勝ち残った3チームで決勝を行う。「本バーリー」と呼ばれ、那覇、泊、久米の三地区の船に乗り込んで競う。
各チームが熱戦を繰り広げた。ハーリーは、力だけでなく、櫂がよくそろわないといけない。それにUターンするさいの、カーブの仕方が大事だ。大回りをすると、せっかくリードしていても、復路で逆転される。見どころがいろいろある。 乗船した経験のある人の話だと、最初は全力で漕いでいるが、なかなか続かない。バテてくる。漕いでも漕いでも、進まないような錯覚を覚えるそうだ。とくに、櫂がそろわず、バラバラになれば、余計にそういう感じがするだろう。強いチームは、見事にそろっていて、力強く、こぐ力が船をグングン前に進める感じがする。終盤になると、「立ち漕ぎ」といって、全員が立って漕ぐチームもある。 勝利したチームは喜びを爆発させている。本バーリーでは、初出場の糸満のチームが優勝した。勝つだけあって、猛練習を積んできたらしい。最後は立ち漕ぎでグングンスピードを出していた。 岸壁では、各チームの応援団が、盛んな声援を送っていた。というわけで、今年は悪天候で見れなかったので、すべてテレビからの写真に終わった。来年は、本バーリーを見に行きたい。 その前に、今年の旧暦5月4日(ユッカヌヒー)がハーリー、ハーレーの本番である。伝統ある競争が各地で行われる。毎年、糸満市に行っていたが、今年はできれば、南城市の奥武島(オウジマ)に行きたい。橋の上から飛び込んで船に乗り込み競争するのが名物である。楽しみだ。
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コメント
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テレビ画面のアップだけでも十分チムワサワサ~して本物が見たくなりますね!ところで番組で爬龍船協会の人が「那覇ハーリーの起源は」と問われて、またまた新たな説を話していました。結局は「雨乞い」に落ち着くお話でしたが、そこにいくまでの話が今まで聞いたことない内容でしたね~。
本バーリーは「泊」「久米」「那覇」の三隻にわかれて競うのですが、いままでその三つの意味がわかりませんでしたが、番組でOTVの三好キャスターが説明したのでやっとわかりました。「久米」は中国、「泊」は那覇、「那覇」は大和のことだったんですね。(「泊」と「那覇」は逆か?)御願バーリーではそれぞれの船の歌の歌詞もあるとはじめて知りました。どの船の歌詞にも「きゆぬふくらしゃや」っていう言葉が入ってますね~。ハーリーができることはめでたいことだったんですね。
優勝した糸満のカリー商会は、毎年香港で開かれる世界ドラゴンボートレース大会で去年は3位に入賞した強豪だそうです。630㍍を4分台でゴールしてましたから、すごいです。中学生より早いです。
4日にしか行けませんでしたが、雨に打たれながらの観戦や舞台を見るのは大変です。でもウチナーンチュは全然気にしてないですね~。すごいですね~。昨日は最後のライブはオレンジレンジで、雨も上がって盛り上がったんじゃないでしょうか。
奥武島にいきましょうね~。
投稿: いくぼー | 2011年5月 6日 (金) 06時57分
ハーリーの由来の話は、前にブログで書いた3つの説とはまた違います。塩の大切さがからんだ話でした。この話は、中国からの伝来でなく、琉球国内だけでの由来なのが特徴ですね。
三地区の由来のことは聞いていなかった。久米は中国、那覇は大和と言ったのは、那覇の若狭のあたりに薩摩の役人、商人らが住んでいたそうだから、薩摩の顔をたてて大和の船にしたのかもしれません。
やはり、中学生のハーリーに比べて、一般のハーリーは力強さが違います。来年は見たいですね。その前にユッカヌヒーです。先日鯉のぼりのことを書いた比謝川でも、ハーリーがあるそうです。ハーリーにはよい川ですからね。
投稿: レキオアキアキ | 2011年5月 6日 (金) 07時10分