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2011年7月20日 (水)

カチャーシー・六調・阿波踊り

 沖縄でなにかあるとすぐ乱舞するカチャーシーと、すこし早いテンポで踊るところで共通点がある奄美などの六調と阿波踊りの関係について、前のブログに少し書いたが、仲宗根幸市さんの『「しまうた」を追いかけて』の中でふれているので、紹介しておきたい。

 カチャーシーは「カチャースン」の名詞化で、「カチャ」はマレー・インドネシア語の「かきまぜる」の意。混然一体となって化合し、感興の渦の中に入る状態をさす。早弾きのカチャーシー民謡曲と乱舞をひっくるめた呼称。はしゃぐ、うかれさわぐ「ゾメキ」の王様だという。

      写真のように、沖縄ではなにかあれば、おじいもこどももすぐカチャーシーを踊る。 045  阿波踊りとの関係について、乱舞をともなうゾメキの芸能として共通点はあるが、違いも目立つ。伴奏はまったく関係ない。踊りはカチャーシー独特のこねり手、腰の使い方、足の運び、さざ波のように揺れる身体の動き、乱舞の発生についても、大きく異なるという。

 奄美の六調については、発祥は日本本土だという。手をこねり、足腰を使い自由奔放、乱舞する。その基本は沖縄と同じだが、歌は一曲一民謡(六調)でヤマト系、ヤマトグチ(共通語)で早弾きだとする。

 つまり、これで見ると、カチャーシーは奄美の六調とはまるで異なる系列に属する音楽と踊りのようだ。でも、六調は、奄美と八重山にも分布しているが、沖縄音楽とは明らかに異なる。ヤマト系であり、その点では阿波踊りとは、共通点がありそうだ。
 興味のある方は、ユーチューブで見て聞いて比べてみて下さい。

 

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コメント

あの~、なんでそこまで六調とか阿波踊りにこだわるんですかね。カチャーシーはカチャーシーであって、踊ってみれば一発で違いがわかると思いますけどね。カチャーシーは沖縄の日常生活のひとつの文化というか、風習として根付いているので、たとえ阿波踊りが似ていようが、本土に「流失」することはありませんでしょう。

 カチャーシーと六調、阿波踊りについてこだわっているのではありませんよ。民謡や芸能を見たり、唄を歌っていると、歌詞やリズム、メロディーにそれぞれ特色があり、それがヤマト的な要素を感じるものやいかにも沖縄ならではのものもあるし、いろいろです。文化や芸能もいろんな要素が混ざり合ってできているので、そのルーツとか影響とか思いを巡らせることがあるということです。同じ沖縄の早弾きと軽快な踊りでも、カチャーシーもあれば宮古はクイチャーがあり、八重山には六調があるとか、一様ではないので、なぜそれぞれ異なる芸能が伝わり、発展したのかな、と興味をもちます。
 

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