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2011年11月14日 (月)

「ホーメルで今日は」ゲストに饒辺愛子さん

 ラジオ沖縄の民謡番組「ホーメルで今日は」がイオン北谷店で開かれた。今回のゲストは、饒辺(ヨヘン)愛子さん。とても気さくで愛嬌がある民謡歌手だ。019  番組の顔である盛和子さんは、愛子さんを「お姉さん」扱いにする。年齢ではどちらが上か、分からない。盛さんは、情感のある情け唄が得意であるが、愛子さんはヒット曲「肝(チム)かなさ節」で知られるように、明るい曲が得意だ。この日は、情け唄を披露した。あまり聞いたことがない曲だった。007  愛子さんがなぜ北谷での公開放送に来たのか? 盛さんによると「愛子さんは車に乗れないから、バスで行けるところじゃないとダメということで、北谷に出ることことになった」とのこと。いかにもウチナーの民謡歌手らしいではないだろうか。
 愛子さんは、沖縄市で民謡酒場「なんた浜」を開いている。もう40年ほどになるそうだ。「なんた浜」は、宮良康正作曲の名曲で、愛子さんの持ち歌の一つ。でもこの酒場は、民謡ショーの始まりは夜の10時から、午前4時頃まで営業しているとのこと。とても行けない時間だ。

012  2曲目に人気曲「肝かなさ節」を歌った。題名は「心が可愛いでしょう」というような意味。恋歌である。愛子さんは、もう三線は手放して、舞台を降りてきて、歌いながら踊る。歌詞の最後に繰り返される「肝がなさらやー、うみーかなさらやー」というカ所に来ると、聴衆にマイクを突き出して、一緒に歌わせる。会場は大盛り上がりである。サービス精神が旺盛である。

 011  というのも、彼女は人気歌手の元ちゃんこと前川守賢と2人で、1993年から、在宅の寝たきり高齢者を慰問する「笑顔宅配サービス」を実施している。主催は沖縄市社協である。デイサービスなどにもこれない寝たきりの人にとって、お年寄りにとても人気がある2人の歌手が民謡の「宅配サービス」をしてくれるのは、どんなに嬉しいことだろう。たしか一昨年だったか「琉球新報活動賞」を受賞したことがある。

013 盛和子の息子「のーりー」と掛け合いで「桃売りアン小」(モモウイアングヮー)を披露した。譜面を出さずに歌い始めたが、忘れて歌詞集を引っ張り出して歌った。プロでもいつも歌っている曲でもなければ、覚えきれないのは当然だろう。ご御愛嬌の一幕だった。

003  盛和子さんは「比翼節」(フィユクフシ)他を歌った。この「比翼」とは何のことか分からなかった。これは、雌雄それぞれの目と翼が一つずつで、常に雌雄が一体で飛ぶという中国の伝説上の鳥のことだという。唄は「比翼」を題にしているが恋歌のようだ。歌詞をまだ見ていない。 

 最後は恒例のカチャーシーである。おばあ、おじいが次々に立ち上がり踊った。踊った人にはみんなホーメル製品がもらえるので、踊って楽しい、貰ってうれしいカチャーシーなのである。

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コメント

饒辺愛子さんが最初に一人で歌った曲は「肝あわち節」ですね。盛さんが「うんま~、姉さん肝合わせるのたーやがたい」と言ったら愛子さんは「私?和子ちゃん!」と答えてました。恋するふたりの心をひとつにしましょう、というような歌詞なんじゃないですか。
「比翼節」は、会場のおばあがなんだかとても感動してましたよ。あれは親への孝行のことが謡われてるんですかね。そんなようなトークをしてたような気がしますが。
なんども言ってますけど、「ホーメル」でみんながカチャーシー踊るのは、踊れば商品もらえるからではないと思いますよ。カチャーシーは「ホーメル」に来ていれば、最後のお決まりごとだということと、何より楽しいからじゃないでしょうか。「ホーメル」の録音は緊張感がないですよね。元ちゃんのライブはピリピリした緊張感があるので、最後にカチャーチドンドンになっても、「ホーメル」のようにきやすくカチャーシーを踊りださないです。
「うちなーぐちならーしりくいみそーり」でも「ワイワイクイズ」でも、みんな積極的に手をあげて答えますよね。番組への参加がしやすいんですね。それは「ホーメルで」がなんか特別な庶民的要素をもってるからだと思うな~。

いくぼーさんのおっしゃる通り確かに「肝あわち節」でしたね。よく覚えていますね。初めて聞いたけれど、なかなかよい曲でした。
 盛和子さんが歌って、おばあさんが感激したのは「比翼節」ではなく、そのあと歌った「母親(フヮフヮ)の志情け」という曲です。子に対する親の愛情を歌った曲でしょう。感激したおばあさんは、ひ孫6人、孫18人とかいるお年だけれど、いくつになっても母親への思いは変わらないんですね。
 「ホーメル」は公開放送だけれど、生放送は月曜日だけ、あとの火、水、木曜日は録音で、後から編集するから、みんな気楽な感じで時間をあまり気にせずユンタク(おしゃべり)してますね。集まったおじいやおばあも、クイズ、インタビュー、カチャーシーなどで参加するので、たんなる聴衆ではない。みんなが番組をつくっている感じ。気楽に楽しめるんでしょう。

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