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2011年11月29日 (火)

更迭ではすまない田中沖縄防衛局長発言

 それにしてもひどすぎる。沖縄防衛局の田中聡局長の発言にはあぜんとした。
 米軍普天間飛行場の辺野古移設に向けた環境影響評価書(アセスメント)の年内提出を一川防衛相が明言していないことについて聞かれて、「これから犯す前に犯しますよと言いますか」と発言したという。
 女性の人権にたいする恐るべき感覚マヒ。たとえ話にしても、まともな人格をもっていれば口にできない内容だ。それに加え、基地建設に反対する沖縄県民は、レイプの被害を受ける女性と同じ立場にされている。県民へのひどい侮辱でもある。しかも、辺野古への新基地建設と評価書の提出に、どんなに沖縄県民が反対していても、あくまで強引に進めようという意図をも包含している。幾重にも、絶対に許すことはできない発言である。

 防衛省も、ことの重大さを察知して、早々と局長更迭を決めた。しかし、ことは田中局長の更迭だけで終わらせるわけにはいかない。もともとこういう人物を承知の上で派遣してきた任命責任が防衛相にある。
 それに、暴言はたんに田中個人の資質の問題だろうか。多少の表現の違いはあっても、防衛省内には、女性の人権無視や沖縄県民への差別感覚、日米合意にはどんなに反対があってもごり押しするという強権的な感覚があるのではないだろうか。田中発言も、多少突出してはいても、省内の雰囲気の表れではないだろうか。そんな気がしてならない。

 沖縄県民は、田中局長の更迭でことは終わりと思う人はほとんどいないだろう。防衛省と政府への不信は根深い。今回の暴言問題も、田中局長の更迭で終わらせるのではなく、まず何よりも県民が反対する評価書の提出をやめるべきである。さらには、アメリカ国内でさえ、「辺野古移設はもはや不可能」という声が大きな流れになろうとしているとき、日米合意を根本から見直すべきではないか。

 もう一つふれておきたいことがある。「犯す前に言うか」という田中局長の発言は、防衛局が呼びかけた、那覇市内の居酒屋での約10社の報道陣との非公式の懇談会の席上で出たものだ。新聞などの報道を見る限り、この発言を報じたのは「琉球新報」1社である。他社は、翌日になり後追い報道をした。いくら非公式の懇談会といっても、このようなひどすぎる問題発言は、見過ごすことができない。「琉球新報」もそういう記者感覚で、報道することに踏み切ったのだろう。その報道姿勢は、立派だと思う。もし、こんな暴言が飛び交っても、非公式だからどこも報道しないのなら、こういう防衛局呼びかけの居酒屋での懇談会は、報道機関と防衛局とのなれあいにつながりかねない。防衛局と報道陣の悪なれ、癒着は絶対にあってはならないだろう。そんなことも、考えさせられた。

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コメント

一川防衛相がいち早く田中防衛局長の更迭を発表したのは、発言内容そのものに反省したわけではなくほおっておけば、県民感情が悪化し、普天間辺野古移設がますます難航するから、というあくまで日米合意実行のための「トカゲのしっぽ切り」にすぎませんよ。
 だいたい、辺野古移設を、女性をレイプすることと同列視するってことは、沖縄は、沖縄県民は暴力=基地建設強行=に屈するものだってことと同じでしょう。人間の尊厳を守る感覚があったら、新基地建設なんてできっこないわけだ。今朝の新報のコラムにもあったけど、人権感覚なんかないから、辺野古で座り込みしてる80、90歳のお年寄りの気持ちなんてわかりっこない。
 更迭じゃなくて罷免すべきじゃないですか。
 沖縄で「レイプ」と言ったら、95年の米海兵隊員による少女暴行事件が想起されます。由実子ちゃん事件も思い起こされます。それ以外にも、県民世論にまでならなかったとはいえ、沖縄の女性は米兵・米軍属の性的暴力の被害に苦しめられてきました。敏感なんですよ。沖縄県民はとくに、そういう問題には。
 なのにそういう発言が飛び出すって、しょせん沖縄県民なんか、支配される対象に過ぎないんですね。
「琉球新報」は報道して偉かったです。勇気がありましたね。ジャーナリズム精神が生きていて安心しました。

 田中局長発言は、たんに個人の問題ではなく、やはり防衛省の人権感覚、沖縄県民への差別的な感覚を示していると思います。ああいう発言が記者を前にして出るということは、省内ではもっと露骨は感覚で発言し仕事していることの表れでしょう。
 田中局長を更迭しても何も変わらない。こんな暴言は沖縄では繰り返されてきたので、県民はよく分かってますよね。不信感はぬぐえない。予定通り評価書を提出するために局長更迭が必要だと考えた処置でしょうが、県民はそんなに甘くない。いくぼーさんのいう「更迭ではなく罷免を」というのは、罷免ではなく懲戒免職にということを言いたいのでしょう。
 玄葉外相は、米軍軍属の裁判をアメリカが認めれば国内でできることにしたと、あたかも手柄を立てたかのように顔をして来県していたけれど、水の泡ですね。
「琉球新報」の報道は、沖縄の記者魂を見る思いですね。

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