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2011年12月20日 (火)

那覇空港を自衛隊機が使う危険と被害

 那覇空港を緊急発進した航空自衛隊那覇基地のF15戦闘機が離陸を中止し滑走路を外れ緑地帯に停止したため、甚大な被害が出た。滑走路が約1時間半にわたり閉鎖されたため、離着陸を予定していた航空機は、大きな影響を受けた。
 空港閉鎖が1時間半といっても、利用者への被害はそんなものではない。この時間帯に着陸を予定していた民間旅客機は、急きょ米空軍嘉手納基地や鹿児島空港に着陸を余儀なくされた。閉鎖に伴う遅延、欠航、目的地変更で同空港を離発着するすくなくても62便、5903人以上が影響を受けたとみられる。

 テレビのニュースで見ただけでは、嘉手納に着陸したら、バスででも那覇に移動したのかな、と錯覚したが、違う。航空機は着陸しても乗客は機内に3時間半も閉じ込められたまま。きちんとした説明もない。基地内で燃料補給をしたが、その手続きに時間がかかり、その後、嘉手納から那覇空港に飛び、降りたのは午後6時だったとのこと。たぶん定刻より5時間以上遅れて那覇空港に降りたのだろう。考えただけでもうんざりである。

 もっとひどいのは、茨城県立麻生高校の修学旅行生たちだ。約200人にのぼる。午後1時那覇空港に到着の予定だった。それが降りられず、鹿児島空港に目的地を変更し、さらに羽田空港を経由して結局、那覇空港に到着したのは夜の8時40分過ぎだったという。以上は「琉球新報」12月20日付けより。

 なんと、せっかく沖縄に接近しながら、鹿児島に降り、羽田に舞い戻り、結局予定より8時間近くも、余分に機内で過ごしたことになる。いくら若くても疲労困憊だろう。なによりも、那覇に午後1時到着なら、この日に見学など予定していただろうに、貴重な修学旅行の半日分のスケジュールが吹きとんだことになる。

 一生に一度の修学旅行で、みんな沖縄を楽しみにしていだだろう。半日の予定が吹き飛べば、取り返しはつかない。
 修学旅行生だけでなく、乗客はみんないろんな予定があったことだろう。会議や催し、家族や親しい人との再会など、それぞれの予定がすべて狂わされたことになる。「事故で遅れました」だけではすまない。

 F15が離陸中止で滑走路から逸脱したことについて、航空自衛隊那覇基地は「パイロットのミス」と説明するだけだ。いったい、これだけの影響、被害を与えて、「事故だからごめんなさい」だけですませることではない。乗客の疲労と心身への影響、経済的な損失もあるし、時間の損失は取り返しがつかない。いったいどう責任をとるつもりだろうか。

 那覇基地では、ことし7月にF15が東シナ海上で墜落したばかりだ。F15の事故は全国で続発している。老朽化したF15は飛ばすなと言う声もある。それだけでは何も解決しない。那覇空港のように、乗降客で全国第5位という離発着がとても多い空港を、自衛隊の戦闘機など軍用機が併用して使用していることに最大の、かつ根本的な問題がある。

  日頃、わが家から、那覇空港を飛び立つ旅客機も戦闘機もよく見える。時には、軍用機と旅客機がニアミスするのではないかと、心配するような時もある。

 軍民併用を続ける限り、こういう事故と被害は必ず再発する。もっと危険な事態さえ予想される。 那覇空港は、民間専用の空港とすることが、事故と危険を防ぐなによりの方策である。

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コメント

航空自衛隊は先月末、多くの抗議を押し切ってエアーショーをやったばかり。F15の参加は見送ったけど、曲芸飛行などをしましたね。P3Cの公開などもしました。あるいは、よく、空自や陸自はオーケストラなんかやって、無料で見せてます。そうやって、県民に受け入れられようとしてますが、こういう事故があると、ホントに危険だなと思います。
 わが家から自衛隊戦闘機が飛び立つのが目視できますけど、いつも2機ずつ4機離陸しますよね。あれって、領海侵犯の偵察訓練だそうです。今回も、離陸したのが2機で、2機目が失敗しました。ということは、ああいう事故は日常的に隣り合わせっていうことです。
 羽田空港でこういう事故があったら、東京のテレビは大騒ぎするはずなのに、那覇だとローカルニュースになってしまう。こんな甚大な被害が出ているのにです。今すぐに軍民共用はやめろといいたいです。

 F15の緊急発進で管制官が2機目を離陸中止を指示したのも、F15と着陸する民間機との衝突を回避するためだったそうです。民間機の離発着が全国有数の空港を戦闘機が使うから、たえずこういう衝突の危険が生れ、それにF15のパイロットミスが重なり、こういう滑走路閉鎖という事態にいたるわけですね。民間機は定時に運航するけれど、自衛隊機は緊急発進だと自由勝手に飛ぶから、いつも危険と隣り合わせになる。軍民共用と言うのは、言い換えれば、軍事割り込みによる「危険共用空港」ということになります。一日も早く那覇空港は民間専用化してほしい。那覇市議会も「民間専用化の早期実現」など求める意見書を可決するようです。

麻生高校生の修学旅行は本来は9月の予定でした。
大型台風の影響で延期となり3泊4日が2泊3日に変更になってようやく行ける事になった旅行でした。
その経緯を知るものとして今回の修学旅行はまたもや1日が無駄になって本当にかわいそうだと思います。ほとんど1泊2日ですよね。一生忘れられないでしょうね。

 匿名さん、コメントありがとうございました。
 麻生高校の修学旅行生は、そんな事情があったんですか。台風で延期され、短縮しても沖縄においでになったのに、こんな事故に遭って本当に災難でしたね。せっかく沖縄に来れば、たくさん見てほしかったのに、なにか県民として申し訳ない思いです。
 でも、台風は自然災害で避けられないですが、那覇空港の事故は、まったくの人災というか、軍民共用でなければ避けられた事故です。わずか2泊3日の短い旅行で1日無駄にされるとは、本当に取り返しのつかない損失です。
 那覇市議会でも、民間専用化を求める意見書を可決したばかりですが、こんな修学旅行生の災難を繰り変えさないためにも、軍事利用はもうやめてほしい、という思いを新たにします。

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