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2012年1月12日 (木)

高平良万歳の面白い歌

 先日観た「新春琉舞名人選」の中に高平良万歳(タカデーラマンザイ)がある。国立劇場おきなわは、琉舞を踊る時、地謡(ジウテー)の歌う歌詞の和訳が、舞台の横に表示される。それを見ていて、奇妙というか面白い歌詞に出合った。
 国立劇場は写真とれないので、以下は昨年11月の芸能チャリティーで、小中学が踊った高平良万歳のものである。

047 この踊りは総合芸能である組踊「万歳敵討」(マンザイテチウチ)の中から、舞踊を独立させたものである。この組踊は、親を殺された息子2人が、芸を披露してお金をもらう万歳姿に身をやつし、敵討ちを果たすという仇討物語である。
 若者が踊る「二才(ニーセター)踊」の傑作と言われ、人気がある踊りだ。「万歳口説」(マンザイクドゥチ)「万歳かふす節」「おほんしゃり節」「ざいんする節」の4曲からなる。

041

 「万歳口説」は、親の仇を探す心情を歌う。「万歳かふす節」は、家々を巡りめでたい言葉を述べ門付けをしながら敵を探す様子を歌う。
 不思議な歌詞が出てくるのは、次の「おほんしゃり節」である。和訳した歌詞で紹介する。
「♪隣の耳が切れた 鼻の欠けた 跛(ビッコ)を引く猫が 耳のただれた 首の毛の剥げた白い鼠に 不格好な首筋を噛まれて 叫ぶことも 跳び上がることも出来ない だまりこんでいるは あなた一人ですよ」
043  この歌詞を見た時、まったくの意味不明だった。耳が切れたとか鼻が欠けた猫というのも可笑しいが、猫がネズミに首筋を噛まれるとは、普通は「ありえなーい」ことだ。なぜこんな歌詞があるのだろうか、琉舞を見たときにはまるで分からなかった。それでさっそく図書館で調べてみた。
 大道勇著『琉舞手帖』をみてようやく理解できた。048 これは、面白い、可笑しい、ありえないことを言って、相手を油断させるためである。仇討物ならではの内容である。
 最後の「さいんする節」は、京太郎(万歳)が乗り木(春駒)にまたがって春駒芸や獅子舞を披露して場を盛り上げ、隙をうかがって仇を討つ、という話になっていくのである。
 2人が万歳姿に身をかくし、獅子頭と馬頭をもって仇である高平良御鎖(タカデーラウザシ)の前で踊る。もともとは4人で踊ったが、最近は1人で踊ることが多いそうだ。今回の国立劇場でも、1人で見事に踊った。それぞれの踊りに変化があり、持ち物も変わり、見ていても楽しい踊りだ。
最初の「万歳口説」は、私も民謡三線サークルで歌っている。

 

 

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コメント

「おほんしゃり節」って、和訳を見て、その意味を知っても、とても「おかしい話」とは思えませんけどねえ。
この話を聞いてだまっているのはあなただけだよって言われても、おかしさに笑って油断する人っています?この唄の作者って誰ですか?でもこれなしに「高平良万歳」はなりたたないのですから、仕方ないですね。沖縄の人はなんの疑問もなく聴いているんでしょうね。
 でも「新春琉舞名人選」を見たからわかったので、やっぱり見に行ってよかったです。
 當銘良亮さんにメールでお尋ねしちゃったけど、きっと素人はこれだからいやだよ~、とか思われるかもね。

 私的には、かなり可笑しい、面白い歌だと思いますよ。組踊「高平良万歳」は、田里朝直という人の作品です。組踊作者としては、玉城朝薫、平敷屋朝敏に次ぐ人です。糸満市真壁の真壁公園にl記念碑がありますよ。
 「万歳敵討」そのものが、万歳姿に身を隠して、仇の前で芸を披露して油断させて討つという流れですから、高平良万歳はそのもっとも重要な場面になるので、これなしには成り立たない踊りだと思います。

昨年組踊の素晴らしさを知りました。
とても素晴らしい芸能ですね。
今までこんな素晴らしい芸能を知らなかったのが恥ずかしい。
組踊の素晴らしさを教えてくれた4歳の息子に感謝しています。
これまで私が劇場できちんと観賞した組踊は、二童敵討、銘刈子だけです。
4歳の息子は、朝薫5番の観賞を制覇し、手水の縁、万歳敵討、中城落城
などなど観賞ずみで、毎日、毎日、護佐丸や阿麻和利のまねをしています。
高平良万歳の万歳口説、万歳かふす節、おほんしゃり節、さいんする節も
真似して勝手に振付して毎日、毎日踊りまくっています。
今度真壁公園行ってみたいと思います。
ちなみに私の車のBGMは毎日”高平良万歳”です。”高平良万歳”ばんざーい!!

パーントゥの教科書さん。コメントありがとうございました。
組踊はおっしゃる通り世界に誇る芸能ですね。私などまだ2,3回しか見てないので、偉そうなことは言えません。
4歳の息子さんスゴイですね。将来は、組踊の伝統を引き継ぐ人材にぜひなってほしいですね。
 もしかして、私の見た「高平良万歳」は、息子さんが踊っていたのではないでしょうか?
とても上手でした。地謡もたいしたものでした。 

新年あけましておめでとうございます。
今年もたくさん組踊りを観賞したいと思います。
昨年12月に息子が5歳になりました。誕生日におじいちゃんからのプレゼントに
とっても喜んでいました。そのプレゼントとは般若のお面!鬼女や小僧のまねを
して喜んでいます。そうです。執心鐘入です。本日1月3日、息子と一緒に糸満の
真壁公園の田里朝直生誕300年の記念碑を見に行きました。
今年も1年、組踊が広く普及され継承、発展しますようにとご祈念いたしました。

パーントゥの教科書さん。コメントありがとうございました。
新年おねでとうございます。
息子さんへの般若のお面とは、素晴らしいプレゼントですね。組踊にますますはまりそう。将来、楽しみな息子さん。
 真壁公園の記念碑は私も見ました。息子さんのような、若い世代に組踊がより広がればいいですね。
ちなみに、玉城朝薫のゆかりの碑やお墓とかは、行かれましたか。お墓は浦添市前田のトンネルの上にあります。もしまだでしたら、一度訪ねてみてはいかがですか。
今年もよろしくおねがいします。

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