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2012年7月18日 (水)

不思議なエイサー曲、久高マンジュ主節

 エイサーで、「仲順流れ節」と並んでよく演奏される曲に「久高マンジュ主節」がある。たいてい続けて演奏される。ただ、歌詞だけ見ても、意味するところがよくわからない。久高マンジュ主とは、なんなのか、それを知ることが必要だ。

 いろんな人が書いている。それによると、久高マンジュ主とは、饅頭のような顔をしたおっさんらしい。定かではない。いい歳をして、美しい妾を囲うなど、奇行の持ち主だった。このため、家計は窮乏してしまい、7月になっても仏壇もきれいにできないほど。久高家のご先祖様 迷わずに仏壇におのぼりください。こんな趣旨の歌である。

005        写真は、青年ふるさとエイサー祭りで

 歌詞は、そんな久高マンジュ主を、周りの者が皮肉を込めてはやし立てる内容になっている。そこには、お盆での父母や先祖への感謝のような文言はない。同じエイサー曲の代表的な存在だが、「仲順流れ節」とは異なるところである。

 「久高マンジュ主や 美(チュ)らユーベとめててぃんど よー玉黄金 今宵の話のヲゥームッ サ スリサーサ サースリエイスリサーサ」
 (久高マンジュ主は、美しい妾を探しているぞ さあ今宵の話は面白いぞ ハヤシ)

 「首里の仏壇小(グヮー)や ヨウくくりてぃうとぅいみそーり よー玉黄金 ハヤシ」
 (首里の仏壇は、よく心得ておのぼりください ハヤシ)

 「我ったが若さたいね 首里那覇もたっちきむっちき よー玉黄金 ハヤシ」
 (我らが若い頃は 首里・那覇でもいちゃいちゃしたもんだ ハヤシ)

 「此の殿内(ドゥンチ)の南蛮ガーメー 酒てぃらむんゆったいくわったい よー玉黄金 ハヤシ」
 (この屋敷の南蛮カメは、お酒がたっぷんたっぷんに入っているぞ ハヤシ)

 まだ歌詞はいろいろあるが、分かりにくいので省略する。

 「玉黄金」とは、自分の大切な人(恋人という説もあるが)に呼びかけるハヤシだという。

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コメント

私の祖先に対する歌らしいですが、いつもお盆の時や沖縄の行事時にこの歌が流れていて良く耳にします。
この歌の意味を分かっているので正直言って不愉快です!歌を考えた人を許せない。だから面白いとか言わないでほしいです。

久高さん、コメントありがとうございました。
「久高マンジュ主」と歌われた方はなにか伝説上の人物のような受け止めでしたが、ご先祖にあたられるんですね。不愉快になるというのは、ごもっともです。エイサー曲について、もっと勉強していきたいと思います。

レキオアキアキさん、返事ありがとうございます。
久高マンジュ主についていろいろ調べたので書き込みます。
私の祖先はもともと琉球が栄えてた時代、当時の王の側近で警護の仕事をしていたそうで階級も上の位で立派な人だったそうです。ある日、王の命令で久高島に派遣されそこで功績を上げて首里に帰って来た時に、当時祖先の姓が照屋だったにもかかわらず、王が「姓を久高に変えなさい」と言ってそれからずっと久高になっているみたいです。
でも酒と女遊びがとても激しかったらしく、庶民らがとてもひがんで(久高マンジュ主)を作ったそうです。
まぁ、唄になるくらいだから相当ひどかったんでしょうね。
初めて家系について調べていくとまだまだたくさんいろんな事が発見できるので今回は良い機会だったと感じています。
レキオアキアキさんありがとうございます。

久高さん、重ねてのコメントありがとうございました。
 ご先祖の久高マンジュ主について調べられて、その人柄、経歴を教えていただき、とても勉強になりました。立派な方だったんですね。家譜があるのでしょうか。
 教えていただいた内容は、書かれた本もないと思うので、エイサーをやっている人たちも知っていただきたい。それで、私のブログにも紹介させていただきたいと思います。よろしくお願いします。

はじめまして。
久高節はとても有名ですね。お盆のときはよく耳にします。
久高さんは嫌がっているようですが
沖縄の人は遊び人が多いので(笑)、珍しくはないと思います。
むしろ庶民の方が女と酒が激しかったと聞きます。
それに久高節がこれだけ続いているということは、
久高マンジュ主はそれほど嫌われていなかったのでは?
むしろ庶民が親近感を感じていたお役人だったのだと思います。

うちなんちゅさん、コメントありがとうございました。
おっしゃるとおり、これだけ歌になって長く歌い継がれているというのは、それなりに庶民に親近感をもたれたお役人だったかもしれませんね。
 エイサー曲としては欠かせない。この曲がないと物足りない気がします。
大事にしていきたい曲だと思います。

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