無料ブログはココログ

«  稲作発祥の地・受水走水 | トップページ | 南山のグスクに向かう上間の石獅子 »

2013年2月10日 (日)

アルテで「平和の願い」を歌う

 毎月恒例のアルテ・ミュージック・ファクトリーの2月のテーマは「節」。民謡「平和の願い」を歌った。この曲は、いま県内各地で上映中の映画「ひまわり」で、主演の長塚京三さんが、映画の終わりに、三線片手に歌ったのが印象深い。
 映画は、1959年にうるま市の石川・宮森小学校への米軍ジェット戦闘機の墜落事故がテーマだった。沖縄はその後も、沖国大へのヘリコプター墜落事故やいまも危険なオスプレイが飛び回る現実を描く。Img_1290

 「平和の願い」の歌詞は、「沖縄という島はいつまで戦世が続くのか。いったい安々と暮らせるのはいつのことか」と歌う。「節」はウチナーグチでは「シチ」と読む。「安々と暮らす節はいつか」と歌うので、今月のテーマと合っているだろう。
 出番になり三線を弾き出すと、まったく出だしができない。緊張なのか、練習のときはなんの問題もなく弾けるのに、弾けない!何回も出だしをやり直して、やっと軌道に乗った。

Img_1305
 この歌は、沖縄が復帰する前、1969年に作られている。まだベトナム戦争が激しかった。だから「沖縄はいつまで戦世か」というのは、リアルな現実だった。40年を経た今も、本質的には変わっていないだろう。
 歌詞は、このあと、「忘れるなよ、哀れな戦世。多くの人々の心に記憶をとどめて「上に立つ人も一般の県民も心を一つにして、平和を守ろう」と歌う。
 最後に「思うことはだだ一つ 恋しい大和よ やがておひざ元に帰るうれしいことよ」と歌う。県民は、日本復帰によって、平和の憲法のもとに帰り、米軍基地の重圧から解放されることを夢見た。その心情が歌われている。

Img_1303 演奏は大失敗だった。ただ映画「ひわまり」を見た人、チケットを買って見る予定の人もいた。中でも、自分でギター伴奏をしながら歌うテノール歌手のIさんは「映画は見ました。この歌も、少し前に合唱で歌ったんですよ。私の友人があの宮森小学校の校長もしていたんですよ」と話してくれた。三線仲間のTさんは「私は墜落事故と地の縁があるんですよ。戦後石川に住んでいて、あのジェット機が墜落した家の向かいの家に住んでいたんですよ。事故の時はもう那覇に戻っていたけれど、宮森小学校にも通っていた。映画のチケットも買ってるから、見に行きます」と語っていた。

 意外にも、ジェット機墜落事故は、いろんな形で周りの人々にも関係していたことを改めて知った。

Img_1294
 三線では、宮古民謡の名手、Tさんが、教えているNさんと一緒に「安里屋ユンタ」を演奏した。Nさんは、まだ習い始めて半年というのに、しっかり演奏し歌っていた。たいしたものだ。

Img_1313 ツレは、ピアノ独奏で3曲披露した。「ムーンリバー」「グリーンスリーブス」「想い出のサンフランシスコ」は、いずれもポピュラーの名曲。緊張してたのか、出だしは少しつまづきがあったが、そのあとは落ち着いて弾けた。みんな楽しめたようだ。3曲目の「想い出のサンフランシスコ」は、ツレの伴奏で私が歌った。

Img_1319 フランク・シナトラ盤にそって歌った。楽譜はピアノ演奏用のため、歌にはキーがシナトラより3度高いので、最後のサビの部分の高い声が出るか心配だった。風呂場で発声練習した成果なのか、なんとか歌いきった。

 ピアノ演奏には、デキシーランドジャズバンドでドラムを担当したSさんが残っていて、ツレが頼んだら、ドラムで加わってくれた。一度も手合わせないまま、ぶっつけ本番だったがピアノ、歌を引き立ててくれた。さすがである。
 慣れない英語歌詞の洋楽ナンバーの歌に、テナー歌手のIさんは「民謡より良かったよ」と声をかけてくれた。ギターのМさんも「英語の発音もバッチリでしたね」と言ってくれた。洋楽はあくまで余興のたぐい。民謡より良かったといわれると、喜んでいいのか、複雑な感じもあるが、素直に受け止めたい。

Img_1299 今回は、珍しくデキシーランドジャズバンドが8人編成で、楽しいジャズを聞かせてくれた。エントリーが少なく、少し寂しい気がしていたが、こういう演奏があると盛り上がる。
 来月は「立」のテーマだ。さあ、何をやろうかなあ。失敗を繰り返さないようにしっかり練習しなくちゃー!

«  稲作発祥の地・受水走水 | トップページ | 南山のグスクに向かう上間の石獅子 »

音楽」カテゴリの記事

コメント

アキアキさん、失敗は成功のもとですよ。昨日4大陸選手権で今季最高得点で優勝した、浅田選手も「フリーは練習通りにできてよかったと思います」って言ってたじゃないですか。あれだけの選手さえ、本番では練習通りの演技をするのが至難の業なんですよ。素人のわれわれが、練習でもミスってるのに、本番で練習通りできるになるのが、すごいことなんですから。民謡も「想い出のサンフランシスコ」も声がよく出ていてよかったです。みんなもアキアキさんの違う魅力に感動したんではないですか?来月も頑張ってくださいね。

 励ましの言葉ありがとうございます。それにしても、ミスがひどすぎました。練習不足は間違いなし。
 「想い出のサンフランシスコ」は、なんとか高音が出たのでホッとしました。まあ何事も挑戦ですね。それなしには前に進めないから。

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: アルテで「平和の願い」を歌う:

«  稲作発祥の地・受水走水 | トップページ | 南山のグスクに向かう上間の石獅子 »

最近のトラックバック

2021年11月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30