アルテで「門たんかー」を歌う
3月のアルテ・ミュージック・ファクトリーのテーマは「立」。今月はエントリーがすくなくて、全部で17組だ。三線は私一人で、少し寂しい。
選んだ曲は「門たんかー」。門はウチナーグチでは「ジョウ」と読む。いまだに、なじめない。「たんかー」とは、真向かいという意味になる。「家の真向かい」というような題名になる。
歌詞は長いが、5番まで歌った。次のような歌詞と歌意だ。
♪門たんかー 美ら(チュラ)二才小(ニセグヮー)やしがよ 七門八門越ちん 縁どぅ選ぶ
(家の真向かいにきれいな若者がいるが、恋は7,8軒越えても縁を結ぶものだ)
♪我んや門に立てぃてぃ チョンチョンと雨に濡らち 開きてぃ入りる事や ならんばすい
(私は家の前に立ち、雨に濡れているよ 家の中に入れてくれないだろうか)
♪鬢(ビン)た小(グヮー)や 垂らち 何処(マー)かい参(メ)がウマニよ 赤野原 喜屋武小 ヤッチ忍 びいが
(ビンを垂らしてどこへ行くの奥さん、赤野原のチャン小と忍びあいなのかな)
♪髪小(カラジグヮー)に一惚り(チュフリ)目眉小(ミマユグヮー)に一惚り 腰(ガマク)小に一惚り 丁度(チント)三惚り
(結った髪に惚れ、目眉の美しさに惚れ、腰のくびれに惚れ、ちゅうど三度惚れた)
♪太田(ウフタ)バンタ 毛遊(モーアシ)び 唄声小や 田佐原(タサバル)チル小 三味線小
弾ちゅせ 痩(ヨウ)がりウサ小
(太田崖の野原で歌い踊り遊ぶ 唄声は田佐原のツルちゃん 三線弾いているのは痩せたウサちゃん)
いつものように、出だしはつまづいたが、その後はなんとか、歌い終えた。
宮古民謡の名手、Tさんは「先生についていないのに、難しい曲をよく歌えるね」と、声をかけてくれた。やっぱりなかなか難しい曲だ。
この曲は「具志川小唄」とも呼ばれる。知名定男さんの父、定繁さんの作品。「ヤッチャー小」をもとにした曲らしい。両曲はとても似ている。アルテで「門たんかー」を演奏する本番の前は、「ヤッチャー小」は練習しないようにしていた。すぐにゴッチャになるからだ。
歌三線仲間のTさんは、打ち上げ会に来たが、「ぼくは、ヤッチャー小とこんがらかるから、門たんかーは弾かないようにしているよ」と話していた。やはり同じ感想をもっていた。
ツレは、「グリーンスリーブス」をピアノで演奏した。といっても、独奏ではなく、ギターとリコーダーが加わって、3人の合奏である。ピアノは習い始めてもうすぐ丸1年になるが、とても1年とは思えない堂々とした演奏ぶり。リコーダーともよくマッチして、美しいよい演奏だった。
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