無料ブログはココログ

« 首里の弁ケ岳を訪ねる、その3 | トップページ | まやかしの米軍施設返還計画 »

2013年4月 5日 (金)

平和の願いこめた「廃墟の鳩」

 GSバンド、ザ・タイガースのヒット曲に「廃墟の鳩」という曲がある。沖縄唯一のGSバンド「SSカンパニー」がこの頃、レパートリーに加えたので、聞くチャンスが増えた。

Img_1944
 この曲は、1968年秋に発表された。山上路夫作詞、村井邦彦作曲・編曲。加橋かつみのソロをフィーチャーしている。当時は、ベトナム戦争が激しかった。平和のメッセージを込めたGSソングとして話題になった。

 といっても、GSがブームのころは、まともに聞いていなかった。それでも、GSグループはブレイクしてテレビによく出演していた。だから、いま聞くと、ほとんどの曲は聞きおぼえがある。
 ただ、「廃墟の鳩」はあまり記憶になかった。GSの曲は、当時、フォークソングに比べると、社会性のある曲は少なかった。その中では、「廃墟の鳩」は、稀なメッセージソングだったかもしれない。

Img_1955
 当時、新曲キャンペーンで、タイガースのメンバーが全国各地に飛び立ったとき、「トッポ」こと加橋は、広島に行った。原爆ドーム付近を歩き回り、「日本最大の廃墟である原爆ドーム…」を見る。「戦争をしてはいけないという意識が、広島を暗くじめじめとした廃墟にではなく、明るい平和な町にしているのだ」と思ったそうだ(ネット「昭和の名盤・アナログ日記」)。

  たしかに廃墟といえば、原爆ドーム。ただ、歌詞を見ればより普遍的な平和への願いが込められているようだ。

Img_1951_2

♪人はだれも悪いことを おぼえすぎたこの世界
 きずきあげた楽園(ユートピア)は こわれさった もろくも
 一羽の鳩がとんでいる 真白い鳩が
 生きることのよろこびを 今こそ知る人はみな
 汚れない世を この地上に
 再び創るために 人はめざめた
 ※生きることのよろこびを 今こそ知る人はみな (二回くり返し)

 沖縄戦で、全島が廃墟となった沖縄にもそのままあてはまる。SSカンパニーのリーダーでボーカルの「真ちゃん」(上写真)も、そんな思いを込めて歌っているようだ。

« 首里の弁ケ岳を訪ねる、その3 | トップページ | まやかしの米軍施設返還計画 »

音楽」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 平和の願いこめた「廃墟の鳩」:

« 首里の弁ケ岳を訪ねる、その3 | トップページ | まやかしの米軍施設返還計画 »

最近のトラックバック

2021年11月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30