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2013年8月18日 (日)

お盆の語源は?

お盆の語源は?

 沖縄では、2013年の旧盆は、8月19日が「ウンケー」(お迎え)、20日が「中の日」、21日が「ウークイ」(お送り)である。4日やるところもある。
 わが家も、今年はツレの父と私の叔母が亡くなり初盆を迎える。「ウンケー」に先祖を迎えて、家で過ごしてもらい、「ウークイ」にお送りする。お迎えは、早く迎えてもいいが、送るのはゆっくりしてもらい、遅く送ることになるらしい。

旧盆が迫ったので、そもそもお盆とは何なのか。その語源について、以前書いたものを再度アップしておく。
 なぜお盆と呼ばれるのだろうか?盂蘭盆(うらぼん)という言葉が省略されて、盆になったという。すでにブログで書いたように、お盆のもとになっているのは「盂蘭盆経」である。

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       写真は金武観音堂。文章とは関係ない

 問題は、盂蘭盆の語源である。ネットで語源についての解説を見ると、お寺のホームページの解説を含め、正しくは烏藍婆拏(うらんばな)がなまったもので、その意味は倒懸(とうけん)であると書いている。倒懸とは、逆さ吊りのこと。

  インドには子孫のない者は、あの世でも飢えと乾きに苦しむ餓鬼となって逆さ吊り(倒懸)の苦しみを受けるという言い伝えがあり、この考えが定説として伝えられてきたとのことだ。

仏教にはまるでド素人だが、盂蘭盆経の原文を読むと、少し疑問がわいてくる。
 藤井正雄著『お盆のお経 仏説盂蘭盆経』によると、仏教学者の岩本裕氏が、盂蘭盆の起源が「倒懸」だという説に反論しているという。

なにより『盂蘭盆経』の本文には「倒懸」を示唆する語句がみられない。この経典における餓鬼は、祀るべき子孫を欠く餓鬼ではなくて、生前の罪深い亡者という意味である、ということだ。

この反論は、盂蘭盆経を読むと説得力がある。

目連尊者のお母さんは、餓鬼道に堕ちて苦しめられている。飢えと渇きに苦しみ、ご飯を供養してもすぐ火炎となって食べることができないとされる。これは逆さ吊りにされているのではない。倒懸の言葉そのものも見られない。

 もう一つ。どういう人が倒懸にされるのか、といえば子どもを生んでない、子孫のない人である。でも目連はお母さんに生み育てられている。そもそも倒懸の対象にはならない。盂蘭盆経では、お母さんが餓鬼道に堕ちているのは、生前の犯した罪の根が成長して深く根を張っているからだとされている。子孫を残さない罪ではない。
 
ついでに、子孫を残せないのは不幸なことではあるが、責められる罪ではないだろう。世の中には、さまざまな罪悪を犯す人はたくさんいる。なぜ、子孫のない人が倒懸にされるのかも、疑問である。これは、まったくの門外漢の感想である。 

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           首里観音堂の鐘楼。文章とは関係ない 

岩本裕氏はまた、盂蘭盆の起源について、イラン民族間で営まれていた死者を祀る祭祀が農耕儀礼と結合して、ゾクド人(ゾロアスター教を奉ずるイラン系民族)の中国進出によって中国にもたらされたとみたそうだ。それが麦作地帯の収穫祭としての中元と結びつき、しかも自恣の日(僧が修行の最終日に犯した罪を告白し懺悔する)と中元の日が同じ日(7月15日)ですから、今日に伝わる盂蘭盆会の原型が成立したと推論したとのこと。

藤井氏は、盂蘭盆供養がもともと、「衆僧への供養によって母の亡魂が餓鬼道から救い出されるという間接的な死者・祖霊供養であったわけですが、中国に入ってから孝道を重んずる中国の風潮の影響を受けて死者・祖霊供養の意味を強めたということ。さらに7月15日は中国の中元で、俗にいう鬼節(死者がこの世にもどってくる時季)にあたりますから、盂蘭盆会は中国的変容をとげたものであろうとみられることでは多くの学者の一致するところなのです」とのべている。

ド素人ながら、お盆に興味があるので、語源についてさまざまな意見があることを紹介したかっただけである。 

 

        

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