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2013年8月26日 (月)

世界初、空を飛んだ琉球鳥人、安里

 世界で初めて飛行機で空を飛んだ人間は、沖縄にいた! こう聞くと、だれも驚く。「ライト兄弟が初めてだろう」と。でも、沖縄では有名な話である。

 前から何度か話には聞いていたが、活字になったものを読んだことはなかった。「琉球新報」の小中学生新聞「りゅうPON!」(2013、8、25付)で、仲村顕氏(沖縄歴史教育研究会)が書いている。沖縄以外では、ほとんど知られていないと思うので、この機会にこの記事から紹介をしておきたい。

 ライト兄弟が空を飛んだのは1903年のことだ。だが、それより100年ほど早い1800年ごろ、安里という人物が飛んだ。この人は、安里周冨(シュウフ、1748~1799)か安里周当(シュウトウ、1765~1823)、安里周祥(シュウショウ、1797~1867)という3人のうちの誰かと考えられている。

Photo

 ただ、私見では、飛んだのが1800年ごろが正確だとすると、周冨と周祥は該当しなくなる。年齢的には周当がもっとも適しているように思う。

 初めて空を飛んだので「飛び安里」のあだ名がついたそうだ。彼が造った飛行装置は、「弓の構造を採り入れた翼を持ち、その翼の端で結ばれた弦を操縦者の足で操作できるように工夫をしていて、ちょうど弓の弾力を利用するように翼を羽ばたかせるものだった」と言われている(写真参照)。

 弓の構造を採り入れた翼を考えたというのは、素晴らしい想像力ではないだろうか。

 
 空を飛ぶ実験をした場所もいくつか伝わっている。今の沖縄市泡瀬や南風原町津嘉山(ツカザン)だったと言われる。空を飛んで大きな騒ぎが起こったため、王府に捕まったという話も残っている。
 たんなる噂話や根拠のない伝承ではない証拠に、戦前まではこの飛行機の設計図や、その時に使われた道具もあったらしい。だけど、いまは残っていないという。沖縄戦で焼失か散逸したのだろうか。惜しいことである。

 「飛び安里」に関して伝わっているいろいろな話をもとに、1999年、飛行機が復元された。その復元機で実際に空を飛べるか、実験をしてみた。すると復元飛行機は風を受けて機体を浮かせ、およそ15メートル飛ぶことに成功したという。この当時、私は沖縄に住んでいなかった。沖縄では、大ニュースになったのだろう。

 これによって、安里が世界で初めて飛行機で飛んだことは、実証されたと言えるだろう。

 南風原町役場のロビーには、この復元機の2分の1サイズのレプリカが展示されている。飛行実験をしたと伝えられる高津嘉山という丘には、「飛び安里 初飛翔顕彰記念碑」が建てられているという。わが家から遠くない場所なのに、まで行ったことがない。写真だけお借りした。今度行ってみたい。

 なお、「飛び安里」は演劇にもなった。ラジオ・テレビで活躍する真栄平仁が率いる劇団O.Z.Eが「飛べ!琉球鳥人」を今年公演したばかりだ。

 

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