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2013年11月 6日 (水)

奇怪な名護市長選挙

来年1月19日、投開票される名護市長選挙をめぐる、保守陣営の動きは奇怪である。普天間飛行場の辺野古移設に反対する現職の稲嶺進市長に対抗して、現職県議の末松文信氏が名乗りを上げたかと思うと、前市長の島袋吉和氏も立候補を表明した。保守陣営が分裂する様相だ。

 奇怪だと思うのは、保守分裂の原因が辺野古移設に対する政策の違いにあることだ。

 今回の市長選挙は、防衛省が辺野古移設に向けた埋め立て申請をしている下でたたかわれる。その結果は辺野古移設問題に大きな影響を与える。
 
 稲嶺氏の再選を阻止したい保守側が、難航した候補者選びの末、地元市議団、経済界も一致して擁立したのが末松氏だった。ただ、末松氏は、出馬会見で、辺野古移設を「選択肢」と発言したが、移設推進を明確に掲げていない。

 市長時代に移設を推進した島袋氏は「辺野古移設を明確にできないと(末松氏は)支持できない」「(現職との)対立軸がなければ市民が迷う」とのべ、立候補の理由が移設推進にあることを強調している。

 ところが、この島袋氏に対して、保守陣営は出馬を取りやめ、末松氏に一本化するように盛んに圧力をかけている。「出馬会見以降、島袋氏には中谷元、小池百合子、額賀福志郎といった自民党の防衛閣僚経験者から電話が相次ぎ、一本化への理解を促している」(「琉球新報」11月5日付)という有様だ。

 ちょっと待ってほしい。自民党本部が、辺野古移設の推進に固執して、さきの参院選で県外移設を掲げた自民党県連に対し、強い圧力をかけたことは記憶に新しい。だから、安倍政権と自民党本部にもっとも忠実なのは、実は島袋氏である。本来なら、移設賛成を明確にしない末松氏に対して、「島袋氏を支持して立候補を取りやめてほしい」と説得するのが筋というものだろう。

 ただ、「普天間は県外移設」が県民の総意となり、「辺野古の陸にも海にも新たな基地はつくらせない」と明言する稲嶺市長は、名護市民の強い支持を受けている。選挙戦術の上で、「辺野古移設」を明確にせず、争点をぼやかして、とにかく勝利することを優先する自民党にとって、島袋氏の出馬は迷惑千万ということだろう。

 島袋氏にすれば、政府・自民党の移設推進の方針を、ぼやかしたりせず、愚直に引き受けて高く掲げて出馬すると言っているのに、なぜ「降りろ、降りろ」と説得されなければならないのか、という苦い思いをしているのかもしれない。

 自民党本部は、ただ稲嶺市制を打倒したいために、とにかく移設推進の本音は隠して争点をぼやかし、保守を一本化しなにがなんでも勝利すれば「あとはなんとでもなる」という思惑である。このような、政治的な思惑による市民不在の画策は、市民・県民を愚弄するものである。

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