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2014年2月21日 (金)

芋けんぴのルーツ

 高知の名物お菓子に芋けんぴがある。サツマイモを揚げて砂糖をからめたものだ。親類から送られてきた。高知に住んでいるときは、ごく普通のお菓子だった。沖縄に住んでいると、めったに食べない。なにか懐かしい気がする。

Img_4907 製造元を見ると、芋屋金次郎。前はなかった今風の名称だ。中に入っていた、チラシを見ると、日高村にあり昭和27年に先代、澁谷金次郎が「澁谷食品」を創業したとある。旧社名なら知っているし、芋けんぴで有名だった。日高村の店舗にも寄ったことがある。

 なぜ高知で芋けんぴを作りだしたのか。

 サツマイモが薩摩から土佐に伝わったのは江戸時代1735年。薩摩のかつお船が土佐清水に入港した時に、芋を持ってきていたという話が伝わっているという。

 甘藷はもともと1604年、琉球の野國総管が中国から持ち帰った。それがのちに薩摩に伝わり、全国に広がった。Img_4908

 土佐でも盛んに作られるようになった。昔から、土佐人は日常食であるサツマイモを貴重な油で揚げることで、ハレの食として用いてきたという。
 「芋屋金次郎」の創業者、澁谷金次郎は、戦後まもなく、揚げ菓子を作り、自転車の荷台に載せて売り歩くようになった。やがて試行錯誤を繰り返しながら、芋けんぴづくりに取り組んだという。

 沖縄は、かつてはサツマイモが庶民の主食だった。いまでも夏でも冬でも焼き芋をよく食べる。JA直売所では、たくさんの種類の芋が売られていて、みんなよく食べる。

 沖縄は揚げ物が大好きだから、芋の天ぷらはある。でも、芋けんぴのように、芋を揚げたお菓子はない。ただ、紅芋を使った「紅いもタルト」など、人気のお菓子になっている。

 

 芋けんぴを食するときは、こんなルーツに思い出しながら味わいたい。

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コメント

初めまして、随分前の記事ですが自分も高知出身沖縄在住です!
自分も芋けんぴ懐かしく思います、高知では貰って食べる事が多かったけど、沖縄ではたまに買って食べてます。
芋けんぴとポンライスを食べると故郷を思い出します。

ハリエコアイさん。コメントありがとうございました。
芋けんぴは高知の味ですよね。この芋けんぴを作っている渋谷食品(旧名称)は日高村の国道沿いにあって、20年ほど前に帰った時、立ち寄ったことも思い出します。
私の知り合いの沖縄在住の高知出身者も何人かいますよ。

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